2014 Fiscal Year Annual Research Report
雪上滑走型岩石なだれに関わる岩石と雪の相互作用の解明
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26702008
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
山崎 新太郎 北見工業大学, 工学部, 助教 (40584602)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 雪上滑走型岩石なだれ / 岩石なだれ / 地すべり / 積雪 / 地震 / 豪雪地帯 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は豪雪地帯で冬季に地震が発生した場合に発生する可能性のある雪上を長距離滑走する岩石なだれ現象を実験において再現すること,およびその発生条件を詳しく解明することであった.本研究は今年度は準備段階であったが,これらの準備は順調に行われた.それは下記の3点からなる. 第一は,氷河上で発生する岩石なだれ現象に関して実験が欧米で行われていることが調査の結果判明したため,国外で情報収集を行い,実験装置の概要および研究動向についての情報を収集した.また,積雪の記載を詳細に行うために,経験のある研究者の元に向かい,訓練を受けた. 第二は,室内実験装置の設計および作成である.積雪と岩石の間の摩擦等の測定など従来に無い現象の解明のために新規に装置の設計及び作成を行った.この装置は一面せん断試験装置を新規に改良したものであり,低温室内に新規にスペースを作って設置した.これにより様々な環境で岩石―雪間の摩擦実験が可能となり,次年度以降の研究が順調に行われると思われる. 第三は屋外実験の準備および試行実験である.北海道内の試験サイト候補地を複数検討し,北海道美幌町において研究サイトを定め,さらに測量と造成工事を行うことで幅20m,長さ50mの実験斜面を作成した.今年度は3回の試行実験を行い,このサイトの特性を評価し,実験の今後の計画を立てた. 以上が今年度に行った研究内容である.準備段階であるために現状では新規の論文・学会発表は行えていないが,今後順調に行えると確信している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現時点では研究内容の公表につながっていないが,順調に準備が進められているために,(2)おおむね順調に進展しているとした.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,本年度までに準備した装置及び実験サイトを使用して本実験を行う予定である.
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Causes of Carryover |
一部,積雪測定用の装置に関して選定が遅れた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年4月に購入予定の仕様が決定したので,その分の購入に充当する予定である.
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