2015 Fiscal Year Annual Research Report
構造的および機能的な生体模倣性を有する三次元筋組織の構築と疾患モデルとしての応用
Project/Area Number |
26702018
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
高橋 宏信 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (00710039)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 細胞シート / 組織工学 / 再生医療 / 筋組織 / 配向制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体の構造(特に配向性)を模倣した筋組織モデルの構築を目指して研究を行った。具体的には、収縮能を有する配向した筋管組織を作製し、薬剤応答性を観察することで組織モデルとしての有用性を評価した。まず、パターン化温度応答性培養基材を用いてヒト骨格筋由来筋芽細胞を同一方向に配向させた。次に、この配向制御された筋芽細胞シートをコラーゲンゲルまたはフィブリンゲルに張り付けた状態で低温培養を行い、細胞シートをゲルごと基材から剥離させた。この状態で3週間程度分化誘導(たとえば、2%ウマ血清培地で培養)することにより、サルコメア構造を有する筋管組織を得ることに成功した。この筋組織を電気刺激(10 V, 10 msec)したところ、筋管が収縮する様子が観察された。ゲルに張り付けた状態で培養することにより、より長期間筋管を培養でき、さらに電気刺激によりゲルごと収縮できるよう設計することができた。 電気刺激により十分に収縮する筋組織が得られたことから、次に薬剤に対する応答性を確認した。筋収縮の様子を画像解析によりトラッキングし、収縮距離から収縮運動の増減を評価するシステムを構築した。カルシウムイオンチャネルに作用するリアノジンやニフェジピンを培地に添加したところ、電気刺激下においても筋収縮が抑制される様子を確認することができた。さらに、薬剤による抑制効果が濃度依存的であることも明らかにした。筋収縮が完全に停止するまでの時間を計測したところ、高濃度条件でより早く収縮が停止することがわかった。 以上の結果から、薬剤の効果を筋収縮挙動から評価することができる筋組織を構築することに成功した。この筋組織は薬剤スクリーニング等に有用な組織モデルとして今後の応用が期待される。さらに、この組織作製技術をベースとして神経組織を機能的に導入することができれば、神経筋疾患にも適応できる組織モデルになると考えている。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)