2014 Fiscal Year Research-status Report
高揚感記録モバイルアプリ開発による新しい景観資源収集と観光客誘致の仕掛けづくり
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26703004
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
片山 めぐみ 札幌市立大学, デザイン学部, 講師 (40433130)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 高揚感 / アプリケーション / 景観 / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は以下の2段階から構成される。1段階目:高揚感記録モバイルアプリケーション『Emotion Graph』と旅行者が情報を投稿できる『景観体験サイト』から成るICTシステムを構築し、システムの改善点および従来の旅行ブログとは異なるどのような景観資源が集まるか把握するためのテスト運用を実施する。2段階目:一般市民を対象としてユーザーの使用がどの程度拡大するか社会実験を実施し、景観体験を主観的に伝達する表現方法が他者の行動に与える影響に注目して実験結果を分析する。 平成26年度は、『Emotion Graph』作成および『景観体験サイト』作成によりICTシステム構築をおこなった。『Emotion Graph』作成:スマートフォン使用者が無料ダウンロードで手に入れられるモバイルアプリケーションである。画面には自身が感じる高揚感のUP・DOWNに合わせて連続的に動かすことができるつまみが表示されており、記録をスタートすると、内蔵カメラ、もしくは眼鏡や帽子に装着する小型カメラが前方の景色を動画撮影する。また、経過時間およびGPSによる位置情報も記録される。『景観体験サイト』作成:サイトはユーザー登録制とし、以下の要素により構成した。高揚感グラフの表示、高揚感が一定以上UP/DOWNした地点の静止画表示、マップ上に高揚感が一定以上UP/DOWNした地点を表示、ルートデータの表示(距離、高揚感のピーク数、ルートの面白さ、他ユーザーによる面白さの評点)、ルートに関するコメント入力、景観資源アーカイブの広域地図表示および市町村・道路名ごとのリスト表示。 現段階まではシステムを仮構築した段階で、今後、ユーザー評価によりシステムブラッシュアップしていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ICTシステムの仮構築は終了したが、アプリケーションおよびWebサイトのデザインについて発注業者とのとのやりとりに時間を要してしまい、予定していた使い易さ向上のためのユーザー評価実験をおこなうことができず、それに要する謝金やiPhone端末購入の支出できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
ICTシステム作成を発注する業者選定について、現在連携中の業者を含め、互いの意思疎通がスムーズにできることや、期限中に業務を遂行できる相手であることを確認して進める。計画通りに研究が遂行できない状況としては、社会実験においてシステムの有効性検討に十分な人数が集まらない場合や、人数が拡大し過ぎてサーバ容量が不足する場合が考えられる。ユーザー数の拡大については想定し難いため、SNSとの連動や実験期間の短縮・延長を調整することにより対処する予定である。
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Causes of Carryover |
システム構築後にユーザー評価実験を実施する予定だったが、業者との構築作業およびデザインに関する検討が当初の予定より遅れてしまい、ユーザー評価実験に関わる謝金や備品購入ができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度には、システム構築後のユーザー評価実験を実施し、その結果にもとづいてシステム修正をおこなう。また、当初の予定通り、景観資源の収集の社会実験をおこう。
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