2018 Fiscal Year Annual Research Report
Numerical Study on Diversity of Galaxies
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26707007
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
斎藤 貴之 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (40399291)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 銀河形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
ズームインの手法を用いて潮汐場を考慮しつつ銀河形成領域を高分解能化した銀河形成シミュレーションをおこなった。銀河形成では超新星爆発などからのエネルギーフィードバックが重要である。昨年度までの取り組みで、申請時に検討していた確率的に熱エネルギーを入れて放射冷却時間が十分長い高温領域を作るモデルでは観測に合うような銀河を作ることが困難であったことから他のモデルを模索してきた。今年度最終的に P.Hopkins らが提案した FIRE モデルを採用し、観測される星形成効率に近い銀河のシミュレーションができる様になった。このモデルを元に、流体スキームの違い、CELib を用いて化学進化モデルの違いを評価した。流体スキームの違いは大きく、最終的に形成される銀河の構造に大きなインパクトを与える。接触不連続面の扱いを改善した DISPH を用いると非物理的な表面張力によって作られるクランプがなくなる。その結果として角運動量輸送が押さえられより大きな銀河円盤が形成される。化学進化モデルの影響の一例としては CELib に導入されている PopIII モードを用いて初代星の効果を取り込むと、特に銀河形成初期の星形成が抑制され、最終的な銀河中心の星密度を下げる効果があることなどがわかった。
また、今年度おこなった銀河形成シミュレーションを映像化し公開した(https://www.youtube.com/watch?v=Rdd9KAUcvgQ)。 この映像では、宇宙初期に埋め込まれていた密度ゆらぎを種に原始銀河が形成され、初期に激しい合体を経て成長し、その後角運動量の大きなガスが降着してくることで円盤を形成するという現在の銀河形成理論が手に取る様に分かる様になっている。最新のシミュレーションに基づく本映像は研究のみならず、研究成果の社会還元という意味で十分な意義を持つ。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)