2016 Fiscal Year Annual Research Report
Theoretical study on explosive stellar phenomena via multi-messenger observation
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26707013
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
固武 慶 福岡大学, 理学部, 准教授 (20435506)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 超新星 / ニュートリノ / 重力波 / スーパーコンピューティング / 電磁波放射 / ニュートリノ輻射輸送 / 一般相対論 / 高密度状態方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の研究計画に従い、以下の研究テーマを実行し成果を得た。 (1)2D長時間進化モデルに基づくマルチメッセンジャーシグナルとその観測可能性の精査 2次元軸対称(2D)を仮定しつつも、バウンス後7秒近くまでの長時間進化をセルフコンシステントなニュートリノ輻射流体シミュレーションで明らかにし、放射されるマルチメッセンジャー(重力波、ニュートリノ、電磁波放射(ショックブレークアウト))の定量的予測を行った。特に銀河中心の超新星に対して、スーパーカミオカンデによるニュートリノ観測でコアバウンスの時間を決定することで、その後の超新星コアで発達する対流・流体不安定性の重力波の観測の信号・雑音比を著しく向上させられることを明らかにした。重力波に関しては、LIGOに加え、VIRGOやKAGRAまで加えたコヒーレントネットワーク解析を行い、重力波信号の再構成、さらに信号・雑音比を定量的に明らかにすることが出来た。光学観測に関しては、ダストによる減光の効果を考慮することで、天の川銀河で超新星が起きた場合に使用すべき光学望遠鏡の選定・観測戦略を明らかにした。 (2)15太陽質量の親星の中心核(コア)に対して3次元一般相対論的重力崩壊のシミュレーションを行い、重力波シグナルを精査した。近年の原子核実験のデータ、さらに中性子星の質量・半径の観測に基づく最新の核密度状態方程式を用いた結果、バウンス後、スパイラル運動を伴う衝撃波の流体不安定性に伴う非軸対称運動が発達することが分かった。この不安定性の成長のタイムスケールと同じタイムスケールで、重力波シグナルにもサイン波に近い定常的な変調が見られることを発見した。この重力波の典型的な周波数が100Hz程度で、これはLIGOを始めとする稼働中の重力波干渉計の最高感度領域にあるために、近傍超新星に関しては、その観測実現性が極めて高いことを指摘した。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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