2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of spin-nanocluster hybrid materials for ultra-wide-band electromagnetic wave absorber
Project/Area Number |
26709018
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小川 智之 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50372305)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スピンナノクラスター / ハイブリッド材料 / 電磁波吸収 |
Outline of Annual Research Achievements |
スピンナノクラスターハイブリッド材料における低周波損失を実現するため、飽和磁化の高いナノ粒子材料候補のひとつとして鉄コバルト合金に着目し、そのナノ粒子生成過程と改良合成法の構築を新たに行った。これまでの鉄コバルト合金ナノ粒子の合成法では、未反応鉄原料の存在によりナノ粒子合金組成にずれを引き起こし、飽和磁化がバルク値に達することが困難であった。本年度、反応溶液内に残存する反応前駆体の量をFTIRによって定量化する手法を用いて鉄原料とコバルト原料の前駆体の熱分解量を評価することで,混合前駆体の熱分解過程を明らかにするとともに,明らかとなった熱分解過程が粒子の化学組成の均一性に与える影響に関して考察を行った。 EDX分析の結果から、鉄ペンタカルボニルとジコバルトオクタカルボニルの混合前駆体を熱分解することによって生じる鉄コバルト合金ナノ粒子は非常に均一な化学組成を有していることが明らかとなった。 混合前駆体の熱分解時に鉄およびコバルトを含む反応カルボニルを経由することが優れた組成均一性を有する鉄コバルト合金ナノ粒子を実現するための鍵となっていたと考えられる。この均一な化学組成が低温熱処理による鉄コバルト合金ナノ粒子の高飽和磁化化をもたらし、最大で232emu/gが得られた。 一方、スピンナノクラスターハイブリッド材料との比較試料として、ハイブリッド材料と同程度のミクロンサイズの純鉄粉末の低周波帯域における磁気損失(tanδ)を評価した。その結果、tanδは0.01以下と非常に小さいことが分かった。前年度までのハイブリッド材料の結果を踏まえると、ミクロンサイズの粒子凝集集合体内の組織不均一性が磁気損失を増大させる可能性が考えられる。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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