2016 Fiscal Year Annual Research Report
Magnetically Responsive Smart Nanoparticles for Cancer Treatment with a Combination of Magnetic Hyperthermia Treatment and Chemotherapy
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26709050
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
林 幸壱朗 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 助教 (80580886)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スマート材料 / ナノ粒子 / 磁性 / ハイパーサーミア / MRI / DDS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、交流磁場に応答して発熱し、同時に薬剤を放出するスマートナノ粒子を合成し、磁気温熱療法の不完全な部分を薬剤治療で補完した新規ガン治療法の開発を目指す。 これまでに申請者は、磁気温熱治療だけでは完全にはがんを治すことができないことを明らかにしている。磁気温熱療法を化学療法と併用することで、磁気温熱療法の不完全な部分を補うことができる可能性があるが、このためには、磁気温熱療法と化学療法を共に達成するような材料の開発が必要である。そこで本研究は、交流磁場印加による発熱をトリガーとして抗がん剤を放出するようなスマートナノ粒子を合成し、磁気温熱療法と化学療法を併用することで、治療効果の増強を達成することを目的としている。 平成28年度は、平成26年度および平成27年度までに得られた知見を基盤として、担がんマウスを用いた動物実験により、開発したスマートナノ粒子を用いたMRIによる腫瘍検出、および、磁気温熱療法と化学療法の併用による治療効果の評価に取り組んだ。 開発したスマートナノ粒子は腹腔内の卵巣がんに選択的に集積し、MRIで腫瘍を造影することができることを明らかにした。さらに、スマートナノ粒子が卵巣がん腫瘍に集積した後、マウスの腹部に交流磁場を印加すると、腫瘍が加熱され、同時に、スマートナノ粒子から抗がん剤が放出された。一方、比較としてマグネタイトナノ粒子を投与し、交流磁場を印加したところ、マグネタイトナノ粒子は発熱能が小さく、腫瘍集積量が少ないため、腫瘍を加熱することはできなかった。また、スマートナノ粒子を用いた磁気温熱療法と化学療法の併用療法は、磁気温熱療法のみ、もしくは、化学療法のみの場合と比べて、腫瘍細胞の増殖を著しく抑制できることが明らかになった。また、化学療法では深刻な副作用がみられたが、スマートナノ粒子を用いた治療では副作用がみられなかった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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