2014 Fiscal Year Annual Research Report
自然免疫を担う病原体センサー蛋白質の構造基盤の解明
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26711002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大戸 梅治 東京大学, 薬学研究科(研究院), 講師 (90451856)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 自然免疫 / X線結晶構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
自然免疫は微生物の感染に対する生体の初期防御反応である。微生物の構成成分はToll-like receptors (TLRs),NOD-like receptors(NLRs),RIG-I-like receptors (RLRs)などの受容体によって認識されることで様々な免疫応答を引き起こす。これら受容体は,様々 な病気の治療薬のターゲットとして注目されている。本申請課題では,自然免疫系の受容体によるリガンド認識機構やシグナル伝達機構を主にX線結晶構造解析により明らかにすることを目的する。 1.核酸認識TLRs (TLR7,TLR8,TLR9)と核酸の複合体(抗ウイルス薬,ワクチン) 2.細胞内NLRs (Nod1,Nod2など)とリガンドの複合体(クローン病,アレルギー) 本年度は、1に関してはTLR8とRNA複合体の結晶構造解析に成功した。この結果により、これまでTLR8はRNAの受容体だと考えられていたが、実際にはRNA存在下でウリジンを認識する受容体であることが明らかになった。さらに、CpG DNAを認識するTLR9の構造解析にも成功した。これにより、TLR9によるCpGモチーフを有するDNAの認識機構やTLR9の活性化機構、またアンタゴニストDNAの認識機構を明らかにすることができた。 2に関してはNod1とNod2の大量調製法の検討を前年度に引き続き行った。その結果、高純度試料の調製に成功し、Nod2に関して構造解析可能な結晶を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TLR8については低分子リガンド複合体構造に加えて、RNA複合体の構造解析に成功した。TLR9については、CpG DNAとの複合体の構造解析に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
TLRに関しては、TLR8とTLR9の構造解析に成功したため、今後はTLR7について重点的に研究を進める。NLRについては、現在得られている結晶について構造解析を進める。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Determinants of activity at human Toll-like receptors 7 and 8: quantitative structure-activity relationship (QSAR) of diverse heterocyclic scaffolds.2014
Author(s)
Yoo E, Salunke DB, Sil D, Guo X, Salyer AC, Hermanson AR, Kumar M, Malladi SS, Balakrishna R, Thompson WH, Tanji H, Ohto U, Shimizu T, David SA.
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Journal Title
J Med Chem.
Volume: 57
Pages: 7955-7970
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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