2018 Fiscal Year Annual Research Report
Nuclear dynamics in plants
Project/Area Number |
26711017
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
田村 謙太郎 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 准教授 (40378609)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | シロイヌナズナ / 細胞核 / アクチン繊維 / 定位運動 / ミオシン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度得られた研究成果以下の通りである. 1)植物の細胞核の運動にはミオシンXI-iと核膜タンパク質複合体が重要な役割を持っていることを既に明らかにしてきた.本年度はこの制御系の解明をさらに推し進めるために,二系統の核の細胞内定位不全変異体の解析を行った.これらの変異体の原因遺伝子はACTIN7およびANGUSTIFOLIAであることがわかった.actin7変異体は優性変異体で,アクチンの重合異常を引き起こすことがわかった.一方で劣性変異のangustifolia変異体では,核に相互作用したアクチンフィラメントに異常が見られた.免疫沈降法を用いたインタラクトーム解析により,ANGUSTIFOLIAはDYRDPs (dual-specificity tyrosine phosphorylation-regulated kinases)とよばれるリン酸化酵素と相互作用することがわかった.DYRKPの活性の特異的阻害剤処理により核の暗定位運動が抑えられることから,ANGSUTIFOLIA-DYRKPs複合体がアクチン繊維を介して核の定位運動を制御していることが明らかになった. 2)核の形成をになう新規核膜タンパク質の同定のために,核膜タンパク質のプロテオーム解析を行った.シロイヌナズナ単離核を様々なbufferで連続的に可溶化を行うこと(sequential extraction法)で,これまでの報告以上の数のタンパク質の同定を行うことに成功した.GFP融合タンパク質を用いた解析により,2種類の新規核膜タンパク質を同定することができた.一つはSer/Thrリン酸化ドメインをもつタンパク質で,他方は機能未知タンパク質であった.これらはいずれも高等植物特異的なタンパク質であることから,他生物にはみられない固有の機能と役割をもつことが示唆された.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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