2015 Fiscal Year Annual Research Report
慢性的窒素不足環境での植物の生存を支える転写制御ネットワークの解明
Project/Area Number |
26712009
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
木羽 隆敏 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 研究員 (20532097)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 窒素栄養 / 窒素欠乏 / 転写因子 / シロイヌナズナ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、慢性的窒素不足環境での植物の生存を支える転写制御ネットワーク解明を目指し、窒素不足環境下での硝酸イオン吸収に重要なNRT2.4の発現制御に関わることから同定された新奇GARP型転写因子(NBG)群の機能解析を進めるものである。シロイヌナズナは7つのNBG遺伝子をもつ。 昨年までの研究により、NBGは転写抑制因子としての性質をもつこと、5つのNBG(NBG1, 2, 3, 4, 5)の発現は窒素栄養状態と負の相関があることを明らかにした。これらのことから、NBGは窒素充足条件でNRT2.4など窒素欠乏応答に関わる遺伝子の発現を抑制する働きを持つと考えられた。 本年度はNRT2.4以外の標的遺伝子の探索とNBGの生理機能の解析を行った。特に、発現のレベルと窒素応答性が高い4つの遺伝子(NBG1, 2, 3, 4)に焦点をあてた。標的遺伝子探索のため、NBG過剰発現体(NBG-ox)と恒常的活性化型NBG過剰発現体(NBG-VP)を確立し、マイクロアレイ解析を行った。NBG-oxで発現が抑制され、かつNBG-VPで発現が上昇する遺伝子をNBGの標的遺伝子候補として絞り込み、73遺伝子を同定した。この中には、窒素吸収や窒素のリサイクリングなど窒素欠乏応答に関わる既知の遺伝子が多く含まれていた(NRT2.4, NRT2.5, GDH3, GLN1;4など)。二重変異体では表現型の変化は見られなかったが(4重変異体を作製中)、NBG-oxでは、根の成長・発達の窒素栄養応答に異常が観察されたことから、NBGは窒素欠乏応答の主要な制御因子であることが強く示唆された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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