2016 Fiscal Year Annual Research Report
Transcribed-ultraconserved regions regulate cellular senescence and proliferation of conlon cancer.
Project/Area Number |
26713027
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
桑野 由紀 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 助教 (00563454)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 非コードRNA / RNAプロセシング / 大腸がん / 超保存領域 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、選択的スプライシング調節因子Serine/Arginine-rich splicing factor (SRSF)ファミリー遺伝子に内在された、非コード領域による大腸がん悪性化メカニズムの解明を目指すことを目的とした。 ヒトのSRSF遺伝子ファミリーは、マウス以上の高等生物のゲノムに100%保存された超保存領域(Ultraconserved region: UCR)が組み込まれており、UCRを含む転写産物(Transcribed-UCR)を生成する。これまでの研究において、SRSF様ファミリーのひとつ、Transformer 2 beta (Tra2 beta)遺伝子より生成されるTranscribed-UCRであるTRA2-beta 4 は、(1)ヒト大腸がん組織で高発現していること、(2)超保存領域内にステムループを形成し、様々なRNA結合タンパク質と相互作用をすること、(3)細胞周期のインヒビターであるp21の転写を抑制し、がん細胞の増殖を亢進させること、を見出し報告した(Oncogenesis, 2016)。 また、野生型TRA2-beta 4及び機能配列の変異型TRA2-beta 4を安定過剰発現させたHCT-116大腸がん細胞株を樹立し、抗癌剤耐性能や浸潤能などがん悪性化の表現型がRNAの配列依存的であることを見出した。さらに、動物実験では、ヌードマウス腫瘍移植実験によってTRA2-beta 4による腫瘍形成能の増大を観察した。 これらの結果より、進化の過程で高等生物にのみ組み込まれた超保存領域は、非コード領域であるのにも関わらず、転写されたRNA産物は核内に蓄積し、その二次構造を介してがん悪性化の新しいパスウェイの一端を担う可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)