2015 Fiscal Year Annual Research Report
末梢静脈穿刺時の血管拡張を促す温罨法用具の開発と有効性の検討
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26713056
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
佐々木 新介 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (30611313)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 看護学 / 温罨法 / 静脈穿刺 / 援助用具 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は末梢静脈穿刺時に活用する温罨法用具の開発である.4年計画で行う本研究の初年度(平成26年度)は,温罨法用具についてのニーズ調査を実施した.対象は,静脈穿刺を実施する医療職とし,全国規模での実態調査を実施した.これは,次年度に想定している試作品の開発に反映させるために行った. 2年目(平成27年度)には,この結果を学会発表することで,専門家からの意見や知見も得ることができた.そして,臨床のニーズを踏まえた試作品の作成に着手することができた.また,医療機器の展示会等にも参加したことで,関連分野の動向や試作品の作成に協力が可能な企業に意向を伝え,試作品の作成に着手が可能であった.この試作品については,これまで共同研究を実施してきた岡山県立大学の研究者からも助言を得ながら,より良いものになるよう研究を進めている段階である.今後は試作品の効果を検証していく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は計画に従い,試作品の作成・効果の検証を試みた.効果を検証する中で,材質等(特に耐熱性に関する)問題が予測されたため,試作品の変更をおこなった.しかしながら,本計画においては,複数の試作品を考案していたため,概ね予定通り計画を遂行することが可能であった.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,試作品は完成間近の段階である.そのため,今年度は試作品の改良と効果(安全性や血流増加,血管拡張など)について検証していく予定である.これまでの研究成果からも温罨法を実施する場合,冬季に実施することで効果は高まるため,本年度も冬季を中心に評価を行っていく予定である.また,海外の最新の動向についての情報収集,関連学会等にも参加し,専門家らと意見交換を行う予定である.そして,将来的には罨法用具に多機能性や汎用性なども組み込んでいきたいと考えている.
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Causes of Carryover |
当初想定していたよりも試作品の作成に若干の時間を要したためである.そのため,平成27年度に予定していた追加実験の一部を実施することが困難であった.また,温罨法の実験を実施する冬季に研究者の所属機関が変更したため,試作品の効果を検証するための予算は次年度へ持ち越した.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は試作品の効果を検証し,改良を加えていく予定である.そのため,繰越金はその遂行が計画的に実施できるよう活用していく.
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Research Products
(3 results)