2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26730003
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
森前 智行 群馬大学, 先端科学研究指導者育成ユニット, 助教 (50708302)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 量子計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
より実現しやすいクラウド量子計算の実現というテーマのもと研究を行った。クラウド量子計算というのは、十分な量子テクノロジーを持たないクライアントが、完全なユニバーサル量子計算機を持つサーバーと通信することにより、量子計算をサーバー上で実現するものである。この際に、クライアントの計算内容や結果についてはサーバーにはもれないようにできる、という特徴がある。さらに、サーバーが正しい計算をしているかどうかについてもチェックすることが可能である。今年度は、特に、よりクライアントを古典にできるかどうか、というところに注目して研究を進めた。従来のクラウド量子計算の場合、クライアントは、1キュービット状態を生成するデバイスもしくは1キュービットを測定するデバイスを持っていることが必要であったため、完全な古典クライアントとはいいがたい状態であった。そこで、クライアントをどれだけ古典にできるのか、というところを調べ、今年度は、完全な古典クライアントの場合、古典暗号においてある進展があるか、もしくはBQP=BPPで無い限り、セキュアなクラウド量子計算は不可能であることを証明した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画以上に進展があり、論文や国際会議での発表等も十分な業績をあげることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も、当初の計画通りに着実に進めていく。計画以上の進展が見られているので、クラウド量子計算だけでなく、それが周辺分野に及ぼす影響や関連性についても研究を行いたい。
|
Causes of Carryover |
当初必要だった解析ソフトや計算機、海外研究者の招聘が、予定よりも遅くなるため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度に当初の予定どおりに使用する計画。
|
Research Products
(3 results)