2014 Fiscal Year Research-status Report
離散凸性を活用したネットワーク最適化手法とその分野横断的応用研究
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26730006
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Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
永野 清仁 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (20515176)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ネットワーク最適化 / 凸解析 / ネットワークフロー / 組合せ最適化 / 無線通信システム / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
多くの候補の中から最もよいものを見つけることを最適化とよぶ.本研究ではネットワークに関する最適化手法を中心として扱っている.最適化理論に基づいた高度なネットワーク最適化技術を無線通信システムなどの工学分野や、機械学習・データマイニングなどのデータ科学の分野に応用することによって,現代社会における問題解決へ向けた最適化技術の基礎構築,ならびに計算効率の良いアルゴリズムの設計を目指している. 本研究で平成26年度に中心的に取り組んだテーマの一つは,無線資源割当問題である.複数の基地局と複数の端末がある状況で,基地局-端末間の割り当て方によってはシステム全体として負荷分散が達成されずに通信品質が非常に悪くなってしまう.このような問題解決のためにネットワークフローの技術を駆使した様々なアルゴリズムを提案した(その一部は長谷川幹雄氏らとの共著論文で発表されている).また機械学習やデータマイニングの分野における離散凸性に基づいたネットワーク最適化手法の応用研究についても取り組んでいる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目指すところは、離散凸性に基づいたネットワーク最適化の分野横断的研究であり,今年度は無線通信の分野の最適化についてこのような応用研究の発表とさらなる新たな手法開発を行うことができた.また同時に,また機械学習やデータマイニング分野のネットワーク最適化手法の応用研究についても取り組んでいるところである. ネットワーク最適化を本研究の軸として,分野横断的に研究に取り組むことができている状況であり,予定通り研究が進んでいるといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
ネットワーク最適化の応用として,工学分野,特に無線通信分野における最適化研究とデータ科学分野,特に機械学習にける最適化研究を中心的な応用分野として引き続き研究に取り組んでいく予定である.また今後中心に取り組む予定のテーマとしては「ネットワークにおける知識発見手法の開発」があげられる.我々のグループですでに研究を進めているが(Naganoら(UAI2013) など),さらなる課題として,開発したネットワーク解析手法を様々なネットワークに対し有効かどうか検証していくことは重要であり,また個別の問題に特化したアルゴリズムの開発も進めるべき課題であると考えている.
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Causes of Carryover |
平成26年度においては,海外出張やパソコン,ソフトウェアの購入を行わなかった.特にパソコン,ソフトウェアの購入については必ずしも毎年度行う必要がないため,次年度使用額が発生している.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度は国内出張と海外出張,パソコン,ソフトウェアの購入等を計画している.次年度使用額分が無ければ予算内におさめることが困難である.
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