2015 Fiscal Year Research-status Report
少数の観測信号にも適用可能な頑健性の高い独立成分分析手法の開発と応用
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26730013
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松田 源立 東京大学, 総合文化研究科, 学術研究員 (40433700)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 独立成分分析 / 機械学習 / 自然言語処理 / ウェブデータ分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度は、主に、(1)独立成分分析(ICA)の新たな基礎モデルの構築、(2)機械学習的手法のウェブデータ分析および自然言語処理への応用、について研究を進めてきました。第一に、ICAの基礎モデルの構築に関しては、二次元特徴空間上のガウス近似という新たな枠組みを提案しました。これにより既存のICA手法より柔軟かつ適応的な目的関数の導出に成功しました。更に数値実験及び数学的な収束性の検討も行いました。第二に、機械学習的手法の応用に関しては、GPS情報を利用したSNSであるFoursquareのログを収集し、そこからユーザの時空間分布を導出する手法を提案しました。更に、分布から類似したユーザを抽出する手法を提案しました。また、自然言語処理における同義語の判定に関して、機械学習手法の一種であるSkip-gramモデルの利用を検討し、その有効性について調査しました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ウェブデータ分析や自然言語処理に関する応用研究を進めつつ、ICAの新たな基礎モデルを構築し、ICAの適応的な目的関数の導出に成功しました。現在、この目的関数の理論的な性質の良さを数理的に証明しつつあります。今後は、この目的関数の最適化手法について更に検討し、検証実験を行うことで、当初の目標である少数の観測データにも適用可能な独立成分分析手法の確立が可能と期待しています。
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Strategy for Future Research Activity |
導出したICAの目的関数の最適化手法の検討と検証実験をすすめ、応用的な面を含む実データにおける有効性を調査し、必要に応じて理論を見直しながら、研究を推進していく予定です。
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Causes of Carryover |
当該年度は、やや余剰金は生じつつも概ね計画通りに推移しましたが、前年度未使用額がそのまま残る形となりました。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度が最終年度であり、より積極的に国内外の学会に参加して成果報告を行う予定のため、主に旅費として利用する予定です。
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Research Products
(6 results)