2015 Fiscal Year Research-status Report
高次元枠組みにおける頑健な統計的仮説検定方式の研究
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26730020
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| Research Institution | Senshu University |
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Principal Investigator |
西山 貴弘 専修大学, 経営学部, 准教授 (30516472)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 仮説検定 / 多重比較 / 高次元漸近論 / 高次元データ |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では，高次元データに対する統計的仮説検定法の開発を行うことを目的として，その有効性・実用性について研究を行った．近年の情報化の進展に伴い，高次元データに対する統計解析手法の開発は重要であり，この問題に関連して本年度は以下の点について研究成果を得ることができた．
１．高次元データに対する複数個の母集団間の独立性検定について議論し，検定統計量を与え，近似帰無分布の導出を行った．さらに，独立性が成り立たない母集団のペアーを検出するために，ステップダウン式多重比較法に基づいた検定方式の提案を行った．この結果については，２０１５年９月に開催された国際会議において口頭発表を行い，現在投稿準備中である．
２．高次元データに対して，共分散構造が「ブロック対角構造」であるかの検定について議論し，正規性の仮定の下で検定統計量を与え，近似帰無分布の導出を行った．この結果は，Hyodo, Shuto, Nishiyama and Pavlenko (2015) として学術論文に掲載されている．
３．上記２の問題について，正規性の仮定が成り立たない場合に対して，新たな検定統計量の提案を行った．さらに，いくつかの高次元枠組みの下で提案統計量の近似分布を導出し，検出力を理論的に評価することに成功した．また，数値的な検証を通して提案手法の有用性を確認することができた．この結果については，２０１５年９月に開催された統計関連学会連合大会において口頭発表を行い，論文としてまとめ，学術雑誌に投稿中である．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は，高次元枠組みにおける共分散構造の検定問題に対していくつかの研究成果を得ることができた．さらに関連する問題として，多重比較法に基づいた母集団間の独立性検定についての成果も得ることができた．これらの問題の拡張は次年度も継続して研究を行っていく．しかしながら，交付申請書に記載した非正規分布の下での平均ベクトル間の多重比較法についてはまだ研究途中であり，特に欠測値を含む場合については次年度の研究課題である．
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| Strategy for Future Research Activity |
次年度は，研究課題の申請において挙げた，高次元枠組みにおける平均ベクトル間の多重比較法について取り組んでいく．また，高次元枠組みの下で欠測が生じてしまっている場合に対する平均ベクトルの検定方式の提案を試みる．さらに平行して，平成２７年度に得られた高次元データに対する多重比較法に基づいた母集団間の独立性検定についての研究成果をまとめるとともに，学術雑誌に投稿する．また，高次元枠組みの下での平均ベクトルと共分散構造の同時検定問題に対して検定統計量とその近似分布の導出を行う．
次年度の予定としては，２０１６年８月に開催される国際会議，２０１６年９月に開催される統計関連学会連合大会，日本数学会などにおいて研究成果の発表を予定している．このほかにも関連する国内会議や国際会議にも参加し，最新の研究成果や研究動向について調査し，多くの研究者と積極的に情報交換を行っていく予定である．
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| Causes of Carryover |
平成２７年度は直接経費約９０万円のところ約８３万円の支出となり，次年度繰越金は約７万円となった．これは昨年度からの繰越金が約１０万円あったためである．
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成２８年度の研究費の使用内訳としては，物品費（消耗品費）を計上し，また，研究成果の発表や情報収集のために，国内の学会（統計関連学会連合大会（９月），日本数学会（９月））などに参加するための旅費を計上する予定である．さらに，研究課題における数値実験を円滑に実行するために，高性能なＰＣの購入費を計上する予定である．
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Research Products
(7 results)
