2015 Fiscal Year Research-status Report
ソフトウェアメトリクスを考慮した多次元ウェーブレット解析による信頼性評価方法
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26730039
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| Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
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Principal Investigator |
肖 霄 首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教 (30707477)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | ソフトウェア工学 / 信頼性評価 / ウェーブレット回帰 / データ解析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では，ソフトウェア開発プロジェクト管理における品質保証・評価への支援を念頭に，ソフトウェアメトリクスを考慮した多次元ウェーブレット解析によるソフトウェア信頼性評価方法の提案を目的とする．二年度目ではまず，多次元ウェーブレット解析について国内外の文献調査を行い，ソフトウェア信頼性工学への適用の合理性を理論面と応用面から再検討した．次に，観測データに正規変換を施すと観測データの確率的構造が大きく変わる点について考察を行い，ウェーブレット縮小推定のパラメータはどのように推定精度に影響するのかを明らかにした．さらに，ウェーブレット回帰を用いたウェーブレット縮小推定による長期予測を行い，ソフトウェア信頼性の定量的評価指標の将来的な振舞いの予測に焦点を当てた．その成果を国際学会にて発表した．また，提案手法を評価する過程の中で，適合できないソフトウェアバグデータが存在したため，本研究の土台となるソフトウェア信頼性モデルの確率構造について調べ直した結果，信頼性コミュニティの中で一定あるいは単峰と認識されてきたソフトウェアの故障率は多峰性を示す場合があると発見し，その成果を査読付き雑誌に投稿し出版済みである．本年度の研究により，ウェーブレット縮小推定の論理的優位性を継承した予測可能なソフトウェア信頼性評価手法が実現できた．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
まず前年度の結果を受け，本研究の数理的合理性を慎重に検討することが非常に重要なため，多次元への拡張を本格的に展開する前に，長期予測手法についてバリエーションを増やし，それらの妥当性をもう一度検証した．これにより，本研究の妥当性を確認することができた．そして，研究計画にある「(5) 多次元ウェーブレット解析によるソフトウェア信頼性評価方法の提案及びアルゴリズムの構築」，「(6) アルゴリズムの実装」，「(7) 提案手法の評価及び既存手法との比較検証」は予定通りに実施された．ただし，提案手法の適合精度及び予測精度を評価した結果，提案手法のパフォーマンスは既存手法を下回る場合があることが確認されたが，これらをまとめ，最終年度におけるアルゴリズム再構築・再検証のヒントが得られた．本来の研究目標を達成できたことに加え，アカデミック的に興味深い成果物が得られたと考える．
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| Strategy for Future Research Activity |
研究計画にあるとおり，「(8) アルゴリズムの再構築」，「(9) ソフトウェアメトリクスデータの再収集と整理」，「(10) 提案手法の再評価」を順に進めていく．特にアルゴリズムの実装に力を注ぎ，より高速なアルゴリズムを目指したいと考えている．さらに，これまでは点評価にフォーカスして評価指標を点推定値として予測することに努めてきたが，区間評価へ拡張することを試み，一点の評価値よりもその浮動幅や上下限を提示する必要があると考える．出荷時期決定問題などに対して柔軟な判断基準を提供できるように，区間評価への拡張可能性について考察していく予定である．
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