2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26730083
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
高橋 純一 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (10723538)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 自閉症スペクトラム / パターン認知 / 変化検出課題 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,パターン認知に関する「①心理物理実験」および「②生理実験」を行うことで,自閉症スペクトラムのパターン認知処理機構を解明しようとするものである。平成26年度に得られた生理実験(事象関連電位)の結果として,自閉症傾向者ではパターンの複雑さの影響を受けにくいことが明らかとなった。これは,視覚的短期記憶の処理段階(符号化・記憶保持・検索)のうち,記憶処理段階での結果として考察された(Takahashi et al., 2014)。平成27年度は,後期の処理段階である検索段階に着目し,分析を行なった。結果から,記憶保持段階で生じた群間差は,後期の処理段階においても持続する可能性が推測された。現在,より信頼性のある方法で分析を行なっており,論文投稿の準備を進めている。 また,平成26年度より継続しているアレキシサイミア傾向者のパターン認知処理機構の解明についての検討,およびパターン認知に基づいたADHD児の漢字書字エラー特性の解明についても検討を行なった。
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