2015 Fiscal Year Annual Research Report
マルチレベルのロバスト解探索による進化型多目的設計探査
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26730129
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| Research Institution | The University of Electro-Communications |
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Principal Investigator |
佐藤 寛之 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (60550978)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 多目的最適化 / ロバスト最適化 / 進化計算 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
工学設計の最適化では，解(設計)の評価値を多少改悪してもロバストな解を採用したい場合がある．本研究は，ロバストレベルの異なる最適解集合を進化計算によって効果的に一括獲得する多目的設計最適化システムを構築することを目的としている．平成27年度は，最適化する複数の目的に対する評価値のそれぞれに生じるノイズを独立に取り扱う多次元ノイズを有する多目的最適化におけるロバスト解集合の獲得法と，獲得した解集合の視覚化に取り組んだ．
工学設計のような実世界の最適化では，相反する複数の目的を同時に最適化する必要があり，設計候補となる解は最適化する目的の数だけ評価値を持つ．さらに，それらの評価値が一定値に定まらずにノイズを含む場合，各評価値の最小化や最大化だけでなく，各評価値に生じるノイズの影響を最小化する必要がある．これには，変動する評価値に基づいて最適化する難しさと，目的数の二倍に増加した最適化対象を同時に考慮して最適化する難しさがある．本研究では，複数の評価値とそれらのノイズの間に存在する最適なトレードオフを近似する解集合を一度の解探索で獲得するための解探索中における効果的な解の比較方法を提案し，その有効性を検証した．さらに，目的数の増加に対して倍増する最適化対象に対処するため，多数の評価値を同時に最適化するための解の比較法と配置法を提案し，その効果を検証した．次に，複数の評価値とそれに伴う複数のノイズを最適化した解集合を意思決定者に提示する方法を提案した．提案法は，平行座標に基づくユーザインターフェースで，目的数が増大した場合にも，評価値とノイズの大きさを一度に表示でき，意思決定者に示すことが可能である．
本研究により，解の評価値にノイズを伴う多目的最適化について，進化計算の活用の幅が拡大することが期待される．
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