2015 Fiscal Year Annual Research Report
腕脚統合型ロボットの抗重力環境下での最適歩行技術の開発
Project/Area Number |
26730138
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
田窪 朋仁 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 教授 (80397695)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 知能ロボット / 脚ロボット / 歩行計画 / 六脚ロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、壁面などの抗重力空間での移動およびそれらの過程でのメンテナンスなどの作業を多脚ロボットにより実現する技術の開発を行う。課題の実現に向けて、抗重力環境下での異平面移動手法と平面内の障害物の高低差を考慮した経路計画手法、および、未計測障害物衝突時の適応的歩行修正手法について研究を行った。 抗重力環境下で異なる平面を移動するために、ロボットの複数の脚先が異なる平面に取り付くための作業解析をおこなった。解析結果を利用して、異なる平面を移動するためのアルゴリズムを開発し、異なる平面間の移動を最小歩数で実現できることを示した。一方、人工構造物の多くは、平面の組合せで構成されているが、構造体上に設置されるボルトなどの突起やパイプなどの大きな障害物は平面上の移動で無視することのできない障害物となっている。この問題に対し、交互三脚歩行の安定性と踏破能力の高さを有し、かつ、歩行計画が簡潔であるということに着目して、目的位置までの歩行計画を高速に探索する手法を提案した。提案手法を用いることで、未知環境における障害物環境をジョイスティックなどの簡易入力装置で遠隔操作できることを示した。また、未知環境中を移動するに際し、ロボットの外界センサを使った計測では、全周囲を正確に把握することは不可能である。そこで、ロボットの身体情報を用いた周辺環境との接触推定を行うことで移動ロボットの動作を修正し歩行を継続するアルゴリズムの開発を行った。提案手法を用いることで、複雑に障害物との接触が行われる状況において、脚型ロボットが接触状態を推定し、歩行を継続することが可能であることを示した。 上記の研究結果により、壁面などの人工構造物上の抗重力空間において歩行を継続して行うための基本技術が確立された。
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Research Products
(4 results)