2015 Fiscal Year Research-status Report
鑑賞者の主観的評価に基づく3DCG人物の視線動作アニメーションの生成
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26730143
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
森 博志 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80538447)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アニメーション / コンピュータグラフィクス / 対話型遺伝的アルゴリズム / 対話型進化計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人が観賞した際に「自然である」と感じられるCG人物の視線動作アニメーションの生成手法を提案するものである. ユーザが自分の意図した視線動作アニメーションを制作するためには,視線を向ける動作の挙動を決定するための回転量や時間に関する複数のパラメータの理解が必要になる.加えて試行錯誤による調整が必要となるため,初心者や経験の少ないユーザにとっては自身が適切であると感じる動作を制作することが難しい. そのため,複雑なパラメータを手動で直接設定するのではなく,映像に対する主観的な評価に基づいてユーザの嗜好を反映するパラメータを設定する対話型進化計算手法を用いた CGキャラクタの視線動作アニメーションの制作支援手法を提案している. 本年度は,前年度に構築した感性評価に基づいた視線動作アニメーションの最適化システムを用いて、(1)初心者ユーザを対象とした提案システムの性能評価、および(2)注視対象が複数存在する環境において,注視点の選択問題を含めた視線動作アニメーションの最適化手法の検討を行った.(1)では、予備実験により対象ユーザのアニメーション制作の熟練度により提案手法による制作支援効果に差異があることが確認できたことから,最も恩恵を受けることが期待できる初心者ユーザを対象として,提案システムの性能評価実験を実施した.その結果,通常の制作手法と比較して同程度以上の制作結果を容易に制作できることを確認した.このことから提案手法は視線動作アニメーションを制作する際の一制作手法として有効であることが示された.(2)では,注視点の選択問題を含めた視線動作アニメーションの最適化手法を提案し,カメラアングルの異なる複数シーンにおいて検証を行った.その結果,(1)と同様に,通常の制作手法と比較して同程度以上の制作結果を容易に制作できる傾向を確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,初心者ユーザを対象として提案手法の性能評価実験を実施し,通常手法と比較して有意な効果を得られることを確認した. また,計画に従って注視点の選択問題を含めた視線動作アニメーションの最適化手法を提案し,演出の異なる複数シーンにおいて性能評価実験を進めている
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Strategy for Future Research Activity |
提案手法の制作支援に対する効果は確認できたものの,生成結果の「自然さ」の向上については至っておらず,最適化フローに検討の余地がある. そのため,(1)任意のアニメーションシーンの演出に影響が大きな制御パラメータの適応的な抽出と利用による最適化フローの検証と,(2)過去事例の活用による制作支援手法の検討を進める.
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Causes of Carryover |
購入を予定していたMoCapデバイスの納入が年度内にされない可能性があり,購入を取りやめたため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
購入を取りやめたMoCapデバイスの納期を再度確認し購入手続きを進める.
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Research Products
(3 results)