2016 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of awareness and empathy, subjective evaluation used KYT method
Project/Area Number |
26730145
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
江田 哲也 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (90592519)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 気づき / 共感性 / 他者意識 / KYT法 / 主観的評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
医療従事者等による事故防止のため、「気づき」が重要であると考えた。「気づき」は悟性と理性から成ると言われている。そこで、相手の気持ちを察知する能力として「共感性」に着目し、「気づき」と「共感性」の関係性について検討した。「気づき」の評価として、危険予知のトレーニング法であるKYT法を用い、危険への気づきに絞り検討した。画像に対して危険箇所を調べさせることを通して、「共感性」に関する尺度である多次元的共感性尺度を用い、4つの下位尺度(共感的関心、個人的苦痛、気持ちの想像、ファンタジー)値を4回測定した。結果として、気持ちの想像(他者の気持ちや状況を想像する)において、0.5%水準で有意が認められ(F(3,161)=2.69,p < 0.05)、多重比較にて1回目と4回目の間で有意な差が認められた。KYT法を用いて危険に気づかせることで、画像内の人物の気持ち及びその時点での状況の想像力の向上が見られた。さらに、KYT法を参考にグループ学習を行い、グループで対策および目標を設定させることを行った。グループ学習後に意見を集め、被験者群で瀕出するワードの検討を行った。「自分」及び「グループ」という言葉が全体の6割以上の被験者が記載していた。グループ学習を通じて、自身の危険認識と他者の認識の違い、ど他の理由の存在について発見と理解が行われた。「気づき」は行動を起こす前の段階であり、他者の経験や意見を取得することで、自身の気づかなかった経験や知識が呼び戻され、新たな発見をすることが出来ると考えられる。研究では、危険に対する「気づき」度合いを被験者が危険と判断した理由及びその度合いを基に算出することができた。画像に対して、複数の評価語対を用いて主観的評価を行った。その結果、画像に関わらず標準偏差値の大きい評価語対があることが示された。
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