2016 Fiscal Year Research-status Report
高度な共引用ネットワークに基づく文献検索手法の開発
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26730163
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| Research Institution | Gakushuin Women's College |
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Principal Investigator |
江藤 正己 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 講師 (10584807)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 情報図書館学 / 情報システム / 情報検索 / 共引用 / 引用索引 / 文脈情報 / ネットワーク / 情報推薦 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は，引用関係を利用した検索において，その長所「キーワード検索では見つけられない適合文献を発見できる」を強化した新たな検索手法を開発することである。本年度は，主として以下の三つのことをおこなった。
1.昨年度の研究により可能性が示された，語に基づく検索に基づいて共引用関係にある文献の周辺文献を取りこむことでネットワークを拡大させる方法（検索キーとなる文献と共引用関係にある文献を特定し，その文献に含まれる語に基づいて検索をおこない，そこで得られた文献群を共引用ネットワークに取り込む方法）に基づいた検索手法の性能評価をさらに進めた。また，その成果を国際会議において報告した。
2.共引用ネットワークを拡大させるための新たな方向性として，引用文脈を活用した「粗い共引用関係」に基づく方法を考案した。具体的には，「検索キーとなる文献を引用している文献に含まれる語を手がかりにして語に基づく検索をおこない，そこで得られた文献群が引用している文献群を共引用ネットワークに取り込む」方法である。さらに「考案した方法に基づいて拡大した共引用ネットワーク」を用いた検索手法と「共引用関係だけに基づくネットワーク」を用いた検索手法との性能を比較し，考案した方法が検索性能の向上に貢献できることを明らかにした。また，この成果を国際会議において報告した。
3.文献検索を目的とした場合の共引用ネットワークにおいて，どのようなネットワークモデルが適しているかについて，比較検証する検索実験をおこなった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究1年目に当初の計画と比べ，基礎的な検討や検証から研究を開始させたことにより，計画していた内容の実施が全体的に遅くなっているため。また，ネットワークを拡大させる方向の開発に，当初予測していたよりも大きな可能性がみられ，その分析に時間を要したため。本年度（3年目）は，研究2年目に予定していた引用文脈の活用を中心に研究をおこなったことにより，当初3年目に予定していた研究成果のとりまとめなどに着手できていない。
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| Strategy for Future Research Activity |
本年度おこなった「文献検索を目的とした場合の共引用ネットワークに適したモデルを検証する」実験に関して，結果の評価や考察の作業をさらに進める。また，本年度に考案した「粗い共引用関係」に基づくネットワークの拡大方法を，より効果的に検索に応用する手法について開発を進める。その後，これらの結果をうけて，本研究の研究成果についての最終的なとりまとめをおこなう。
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| Causes of Carryover |
研究を進めるなかで，語に基づく検索による共引用ネットワークの拡大に，当初予測していたよりも大きな可能性があることが分かったため，引用文脈の活用の方向性を，当初計画していたものからネットワークの拡大に変更し，その開発を優先した。その結果，共引用ネットワークに適したモデルの検証についての実験結果の評価や考察が完了しておらず，また研究成果の最終的なとりまとめをおこなえていないため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
まず，共引用ネットワークに適したモデルの検証結果についての成果発表に関わる経費として使用する。また，「粗い共引用関係」を用いた検索手法の開発を進めるための実験，成果発表等に関する経費に充てる。その他，研究成果の最終的なとりまとめのための補足的な文献調査や追加実験等の経費に用いる。
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