2016 Fiscal Year Research-status Report
大陸内部における気候変動周期の発見とその変動要因の特定
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26740002
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
奈良 郁子 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 研究機関研究員 (70414381)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 降水量変動復元 / 太陽活動 / 気候変動周期 / 湖底堆積物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では高時間解像度(1点ごとのデータ間隔が約70年以内)のバイカル湖・湖底堆積物コア試料を用いて、大陸内部における気候変動周期を発見し、その発生メカニズムを明らかにすることを目的としている。本年度は、バイカル湖湖底堆積物から得られた粒度分布と無機元素比分布のデータ解析、および数値解析結果と既報の太陽活動変動指標(放射性炭素および放射性ベリリウム)との比較を進めた。 バイカル湖湖底堆積物の粒度分布および無機元素比分布から降水量変動を復元し、スペクトル解析からバイカル湖週水域における降水量変動が、約1000年の周期を持って変動していることが示された。さらに粒度分布より、第四紀後期において少なくとも約2回の大規模な湖水量の変動が発生していたことがわかった。湖水量変動の要因を明らかにするため、既報の日射量変動との比較を行った。結果、湖水量変動を発生させる要因として、日射量変動による強い影響が示唆された。また、粒度分布、無機元素比分布との比較から、湖水量変動が降水量変動のみではなく、バイカル湖周辺の山岳氷河由来の流入水の可能性が示唆された。粒度分布および無機元素比分布のバンドパスフィルタ処理を施し、変動周期の単純化を行った。同様に、海洋堆積物(カリアコ海盆)から得られた放射性炭素同位体分布、および氷床堆積物(グリーンランド)から得られた放射性ベリリウム分布に対しても数値解析処理を行った。これらの結果を踏まえ、太陽活動変動指標とバイカル湖堆積物の粒度分布、無機元素比分布との詳細な比較を進め、バイカル湖週水域における降水量変動を引き起こす要因について、検討を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者の出産・育児による産前・産後休暇取得のため、研究が中断したために研究の進捗に遅れが発生した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者の出産・育児による産前・産後休暇取得のため、研究が中断したために研究の進捗に遅れが発生したため、研究の延長を行った。 研究の進捗に遅れは発生したが、必要な化学分析を終了することができたため、研究再開後における研究計画の大幅な変更はない。 今年度は、得られた分析結果のデータ解析を進め、研究成果の論文化を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
研究代表者の出産・育児に伴う産前・産後休暇の取得のため、研究の進捗に遅れが生じ、そのため研究費使用額にも変更が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究期間年度の延長となったので、平成28年度の研究計画を平成29年度に繰り越しする。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Effects of soil erosion and anoxic–euxinic ocean in the Permian–Triassic marine crisis.2016
Author(s)
Kunio Kaiho, Ryosuke Saito, Kosuke Ito, Takashi Miyaji, Raman Biswas, Li Tian, Hiroyoshi Sano, Zhiqiang Shi, Satoshi Takahashi, Jinnan Tong, Lei Liang, Masahiro Oba, Fumiko W. Nara, Noriyoshi Tsuchiya, Zhong-Qiang Chen.
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Journal Title
Heliyon
Volume: 2
Pages: e00137
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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