2014 Fiscal Year Research-status Report
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26750008
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
松河 剛司 愛知工業大学, 情報科学部, 講師 (30580518)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | モーションキャプチャ / 筋電図信号 / ヘッドマウントディスプレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度はヘッドマウントディスプレイ(HMD)ジェスチャーインターフェースシステムの開発の為に,HMD装着時の生体負度の計測,およびインタフェース画面のガイドライン作成を行った. 使用者に負担のかからないインタフェース設計の為に,頭部回転時における身体各所の回転角度測定を行った.回転角度の測定はモーションキャプチャシステムを用いて行い,指示角度へ頭部を回転させて頭部の可動域や,頭部回転時の胴体や脚部の回転などの身体回転特性を求めた.またHMDを装着した状態での自然な頭部回転動作を測定し,身体負担の少ない角度を推定した.実験ではHMDを装着した状態,HMDを装着していない状態,それぞれ立位,座位での計測を行った.HMD装着時の指示角度への頭部回転動作の計測結果より,HMD装着ありの場合となしの場合では,個人差はあるものの,ほとんど差が見られなかった.また座位では頭部回転動作時の身体各部の回転角度はどの被験者も似たような結果になったが,立位では被験者によって頭部のみを回転させる,腰を回転させる,膝から回転するなどの違いが見られ,個人差が大きい結果となった. インタフェース画面は上記実験結果より座位時の頭部回転,つまり頭部のみを回転させる場合に負担を感じずに回転させることができるのは水平左右30度,垂直角度上下10度だということが分かった.立位時には個人差があったが,立位時に頭部にもっとも負担のかかる頭部のみを回転させた場合は座位時のものとほぼ同様の為,HMDコンテンツ制作の頭部回転ガイドラインを水平左右30度,垂直角度上下10度とし,回転で拡張できるディスプレイを左右30度,上下10度の範囲とした. 平成27年度は上記ガイドラインを用いたインタフェース画面のコンテンツ制作を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的であった,HMDの生体負担度評価実験,およびインタフェース画面作成の為のガイドラインの作成は予定通り進行することができた.生体負担度評価結果に関しても,インタフェース開発を大きく変更しなければならないような内容ではなかった. 研究成果を人間工学会東海支部研究大会で発表することができた. 新しいHMDに対応するべく,被験者実験は継続して行う予定で必要があるが,当初の平成27年度の研究内容である頭と手で操作できるジェスチャー開発と平行して行う予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は当初の予定通り,インタフェース画面を頭と手のジェスチャーによって操作できるシステム開発,およびインタフェース画面を頭部のジェスチャーのみで操作するシステムの開発を行う.研究を遂行する上で,頭部回転動作を取得できるHMDの種類が増え,できる限り最新のHMDを使用して研究を遂行する予定である. 具体的には平成27年度には頭と手のジェスチャーによって操作できるシステム開発のため,OculusRift,BT-200AV,Meta01の頭部回転を取得できるHMDを使用し,その取得した頭部回転の値により,ディスプレイ表示内容を変え,現在の狭い視野角では表示しきれない範囲にまでディスプレイを擬似的に拡大するシステムを開発する.また操作手法として手の動きを取得できるleapmotionをHMDに固定し,手のジェスチャー認識でインタフェース画面を操作する手法を開発する. 平成28年度にはleapmotionを使用せずに,頭部回転動作より,うなずきや,首を左右に振る否定の動作など頭の動きのみで,インタフェース画面を操作する手法の開発を行う.
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Causes of Carryover |
本研究を遂行する上で最も重要となる設備品および消耗品を,交付決定額内で購入するために,購入機材を変更する,旅費・人件費を設備品費に回すなどで対応した結果,設備品費1,321,300円,その他47,088円の使用額となり,次年度使用額が31,612円となった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度は次年度使用額31,612円を次年度請求額1,100,000円とあわせて使用する. インタフェース画面を出力するノートPC(MacBookPro: 単価400,000円)および開発用ソフトウェア(UnityPro:単価150,000円×2)を購入する。 生体負担度計測実験も継続して行うため,消耗品として筋電図用の電極(100,000円)とモーションキャプチャ用マーカ(100,000円)を購入する.出張として国内出張(研究打ち合わせおよび学会参加:230,000円)を行う.
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Research Products
(1 results)