2016 Fiscal Year Annual Research Report
Lipid metabolism modulating effects of isoflavone aglycone in lactic acid-fermented soymilk
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26750028
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Research Institution | Hyogo University |
Principal Investigator |
小林 麻貴 兵庫大学, 健康科学部, 講師 (70550789)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脂質代謝 / イソフラボン / 大豆タンパク質 / 遺伝子 / メタボローム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
乳酸発酵豆乳の脂質代謝改善効果についてイソフラボン、大豆タンパク質、大豆ペプチドを中心に調査してきたが、それ以外の成分も脂質代謝改善作用を持つ可能性がある。そのため、豆乳およびイソフラボンのアグリコン割合の違う2種類の乳酸発酵豆乳についてメタボローム解析を行い、乳酸発酵による成分の変化について検討した。豆乳およびLactobacillus delbrueckii subsp. delbrueckii TUA4404Lで発酵させたイソフラボンのアグリコン割合の低い乳酸発酵豆乳(4404菌乳酸発酵豆乳)、Lactobacillus delbrueckii subsp. delbrueckii TUA4408Lで発酵させたイソフラボンのアグリコン割合の高い乳酸発酵豆乳(4408菌乳酸発酵豆乳)中に含まれる物質についてメタボローム解析を行ったところ、466ピークが検出され、そのうち361ピークに代謝物質の候補、105ピークに代謝ペプチドの候補が見つかった。それらを精査したところ、豆乳を乳酸発酵させることで①ポリフェノール類のアグリコン量が増加し、その効果は4404菌乳酸発酵豆乳よりも、4408菌乳酸発酵豆乳のほうが強いこと、②大豆タンパク質の分解が起こることで、アミノ酸量が増加すること、③4408菌乳酸発酵豆乳ではオルニチンの量が著しく増加することが明らかとなった。そのため、乳酸発酵豆乳の脂質代謝改善効果にはイソフラボンアグリコン、大豆タンパク質、大豆ペプチドだけでなく、ポリフェノールアグリコンや、脂質代謝への関連性が知られているオルニチン量の増加が関与している可能性が示唆された。
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