2016 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of factors that exacerbate allergy symptoms by integrated analysis of food and pollen counts
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26750048
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
前屋敷 明江 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 技師 (90639345)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 食品 / 食物アレルギー / 発疹 / 花粉症 / 花粉飛散 / インターネットアンケート調査 / 健康調査 / 市販後調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国では、国民の約半数がアレルギー疾患に罹患していると推定されている。また、近年では様々な食品によるアレルギー疾患についても増えてきており、食品とアレルギーの関連を調査できる手法が必要と考えている。本研究者は、奈良県立医科大学公衆衛生学講座が実施した日本生活協同組合連合会との協力によるインターネットを利用した日々の健康調査と食品との健康被害に関する広域調査に参加していた。そこで得られた3万個の販売食品を食品群とするための抽出方法を考案し、食品群と発疹とを掛け合わせたデータを作成し、花粉飛散時期に花粉症を有すると特定の食品の影響を受けてアレルギー疾患、本研究では発疹が起こりやすくなることを疫学的に検証した。 分析方法としては、アレルギー表示対象品目の内、16食品が含まれている食品を抽出し、春季2年と夏季1年のデータで花粉症の有無別の発疹との関連性を分析した。分析には、相関係数の算出と交差相関による発疹発症日の確認、エキスパートモデルを使用した時系列分析、反復測定の二項ロジスティック回帰分析(一般化推定方程式 Generalized estimating equations; GEE)を実施した。 結果としては、春季、夏季で花粉症有り無し共に発疹との関連性のある食品が抽出され、分析方法によって異なった食品が抽出された。花粉飛散量との関連性は認められなかった。しかしながらGEEでの解析結果では、夏季の花粉症なしでは発疹と食品との関連性がなかったことから、春季には、アレルギー疾患の有無にかかわらず発疹が発症する可能性があると考えられた。 今回の分析では、花粉飛散時期に発疹と強い関連性のある食品を抽出することはできなかったが、膨大な食品購入データと症状とをつなげたデータを用い、様々な統計手法を用いたアレルギーの原因検索方法が導かれたことは意義深いと考えている。
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Research Products
(2 results)