2015 Fiscal Year Annual Research Report
災害警報と人間の主観的推定との相違性に関する認知科学的研究
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26750112
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
行場 絵里奈 東北大学, 災害科学国際研究所, 特別教育研究教員 (70613735)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 災害情報 / リスク意識 / 地域差 / 年齢差 / 防災意識向上 |
Outline of Annual Research Achievements |
防災意識向上のために必要な情報認識に焦点を当て、住民の警報や情報に対する認知・認識効果の調査を行った。具体的には、東北地方太平洋沖地震の被災地在住の地域住民、大学に在学する学生と、被災地域外の大学に在学する学生を対象とし、改訂後の津波警報で採用されている「高い」や「巨大」等の形容詞情報を受けた時に、主観的に想定する津波の高さや警報に対する有効性について調査した。さらに、被災地の一般地域住民と高校生と大学生、被災地外の大学生を対象に、数値で表されている津波の高さに対する危機意識を調査した。以上の結果より、被災経験や年齢、地域によって異なる災害情報の認識に応じた防災プログラムの構築や、適切な情報発信方法の重要性、地域や経験によって異なる意識のギャップを埋める方法の必要性を指摘した。この取り組みは、被災経験別や在住地別、年齢別の災害情報認識のほか、災害に対する危機意識もさらに細かく検証したことから、地域や年齢によって異なる防災対策や情報の利活用に関する課題を洗い出し、それらを効果的に改善する研究として大いに貢献したといえる。
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Research Products
(8 results)