2014 Fiscal Year Research-status Report
交通ネットワーク分割手法の改良を通した、MFD交通制御の向上
Project/Area Number |
26750126
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
西 遼佑 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10727093)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 交通 / ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的(1)「交通情報不足下での MFD 用交通ネットワーク分割」を達成するために研究を進めた。静的な分割手法の開発に成功したうえで、動的な分割手法に挑む予定であった。研究活動の一環として、ネットワーク科学分野の重要な国際会議である NetSci 2014 に出席し、ネットワーク分析方法や交通ネットワークの研究について情報収集した。しかし、交通情報不足下での交通ネットワーク分割手法の開発は、静的な手法であっても短期間で完成させることが困難であったため、研究成果はまだ結実していない状況である。 上記の困難から、別の観点からも交通制御に関連する研究を並行して進めた。この研究は、東京大学 江崎貴裕氏、東京大学 西成活裕教授との共同研究である。都市交通を含む輸送ネットワーク上の流れは、移動体の密度に依存したダイナミクスに支配される。従って、輸送ネットワークの制御では、移動体の密度を基準とした流れの制御方法が求められる。そこで、輸送ネットワークの制御方法として、密度に依存してノードを開閉するという制御方法について研究を進めた。この密度依存型のノード開閉ルールによって、ネットワーク全体の流れの振る舞いが大きく変化すること、ならびに、流量が大きく改善される可能性があることが見出された。この研究成果をまとめた論文を論文誌に投稿しており、現在、査読を受けている段階である。また、プレプリント・サーバーの arXiv 上で、論文のプレプリントを公開した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
年度中に所属研究機関を異動した。異動に関する準備や諸手続きのため、やや進展が遅れた。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き、MFD 用の都市交通ネットワーク分割方法について研究を進める予定である。研究目的(1)「交通情報不足下での MFD 用交通ネットワーク分割」の遂行を、研究目的(2)「交通状態の情報不足に対して頑健な避難・誘導の交通制御」の遂行よりも優先する。もし、ネットワーク分割方法の開発に大きな困難がある場合は、より根本的な問題として MFD の解明に研究をシフトし、都市交通制御への寄与を目指す。
|