2016 Fiscal Year Annual Research Report
Smart nanofiber for blood purification
Project/Area Number |
26750152
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Research Institution | Junshin Gakuen University |
Principal Investigator |
滑川 亘希 純真学園大学, 医療工学科, 助教 (60638568)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ナノファイバー / 血液浄化 / アミノ酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性腎不全患者は低栄養状態になりやすく、その原因の一つとして①透析治療中での血中アミノ酸喪失(1回の治療につき5~15 g程度)②タンパク結合性尿毒素を中心とする透析不足、が挙げられている。そこで本研究課題では、慢性腎不全患者の低栄養状態を改善するための新規医用材料の開発に取り組んだ。特にアミノ酸や尿毒素等を選択的に吸着/脱着する機能を持つスマートナノファイバーの開発を行った。ナノファイバーの母体となるポリマーにはエチレンビニルアルコール共重合体などの生体適合性高分子を用いた。エレクトロスピニング法によりナノファイバーを製膜した。製膜時に吸着材を適切な条件で混合することで、ファイバー内にほぼ均一に配合できることが明らかになった。親疎水性や極性の有無など多種多様なアミノ酸/尿毒素への吸着を可能とするため、様々な無機粒子・高分子粒子をナノファイバー中に導入した。ゼオライトや活性炭といった無機粒子は製膜が容易であり、ファイバー中でも優れた吸着性能を示すことが明らかになった。また、ファイバー自身に機能を持たせる観点から、優れたタンパク質結合性尿毒素への吸着能を示すアルブミンを用いてナノファイバーの製膜を試みた。エレクトロスピニング法を用いた製膜後に適切な架橋剤を用いることでアルブミンを原料とするナノファイバーの製膜に成功した。本手法によりナノファイバーを精密設計することで、様々な血中物質への吸着剤としての応用が期待できる。
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Research Products
(1 results)