2015 Fiscal Year Research-status Report
アメーバの推進原理にヒントを得た自走式大腸内視鏡デバイスの開発
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26750172
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
永瀬 純也 龍谷大学, 理工学部, 講師 (70582245)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ワイヤーシャフト駆動 / ベルト剛性 / 静力学解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,高い柔軟性と推進力を有する自走式大腸内視鏡デバイスを開発することを目的としている.当該年度は,以下の研究成果が得られた. 1.クローラベルトの剛性の最適化:クローラベルトの剛性と牽引力との定性的関係を理論と実験により明らかにした.理論の検討では,本クローラ構造の力学モデルを導出し,本クローラロボットの牽引力の大きさが,ベルトの弾性力,ベルト-パイプ間の摩擦係数,ロボット内部での摩擦ロスによって決定されることを見出した,また理論と実験により,牽引力特性がベルト摺動時と非摺動時で大きく異なり,さらに,モータの最大トルクとベルト-パイプ間の最大摩擦力が等しくなる時,牽引力が最大となることがわかった. 2.ワイヤーシャフト型クローラ構造の製作:現状のクローラ構造の場合,モータはロボット内部に内蔵されているため,大腸内に挿入できるサイズにまでロボットを小型化することが困難である.そこで,これを解決するために,ロボットの外に配置したモータの駆動トルクを,ワイヤーシャフトを通してロボット内部のウォームに伝達するワイヤーシャフト構造の設計および試作評価を行った.この構造とすることによりロボット最外径をφ30mmからφ21mmまでに小型化することに成功した.さらに,内径φ25mmのパイプを走行できることを実証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ワイヤーシャフト構造の管内走行実験によって,ウォームとベルトのかみ合いに不具合が生じ未解決のため,当初計画であった大腸モデル内での走行実験まで至っていない.
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度は,まず,ウォームとベルトとのかみ合いの不具合に対して.これまでベルトに使用していたゴムの硬度を変更することにより解決を図る.その後,大腸モデル内での走行実験を行い,本クローラ構造の内視鏡デバイスとしての有用性を評価する.
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Causes of Carryover |
当初は大腸モデルを用いた走行実験を行う予定であったが,研究の遅れによって大腸モデルおよび関連消耗品の購入には至らなかったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
大腸モデルおよびその関連機器・消耗品の購入に使用する.
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