2014 Fiscal Year Annual Research Report
MRI形態・定量情報と計算機シミュレーションを融合した腫瘍内治療予測システム開発
Project/Area Number |
26750173
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
國領 大介 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 研究員 (20508543)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | MRI / 形態情報 / 多角的定量情報 / 計算機シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
磁気共鳴(MR)分子イメージング技術と,計算機シミュレーション技術を融合した,腫瘍内治療効果予測システムの構築に向けて,微小領域の変化を経時的に取得した形態情報・多角的定量情報より検出するためMR撮像・定量画像化法を検討するとともに,その状態変化を計算機内で模擬するための数理モデルの検討を行った. 微小領域の変化を捉えるためのMR撮像・定量画像化法の検討に関しては,臀部皮下に腫瘍細胞を移植したモデルマウスの形態・腫瘍内定量情報の経時的変化を捉えるため,種々のMR撮像法の適用・条件検討を実施した.形態変化に関しては,スピンエコー法を用いて取得したT1強調画像,T2強調画像により,体外から直接確認できない領域への拡大状況を取得できた.また,MR血管画像化法を用いることにより,腫瘍内部の血管構築の状況を捉えることができたこと,またグラディエントエコー法を用いて取得したT2*強調画像より,初期の段階から,微小な出血領域が存在し始めていたことを確認できた.定量情報としては,複数のエコー時間TEを用いて取得したT2*強調画像より導出したR2*値,複数の繰り返し時間TRとTEを組み合わせて取得したMR画像より取得したT1・T2定量値,MR拡散強調画像化法より取得した拡散係数が,経時的に変化していたことが確認できた.これらの定量値の変化を形態情報と組み合わせることで,腫瘍内の変化をより詳細に捉えることができると考えられた. また腫瘍内の状態変化を計算機内で模擬するための数理モデルの検討に関しては,他の研究分野において計算機シミュレーションを行うときに使用されている数理モデルの調査を行うとともに,計算機シミュレーションに使用する形態・多角的定量情報の検討を開始した.
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