2016 Fiscal Year Annual Research Report
Inhibition factors for social support in depressed women engaged housework
Project/Area Number |
26750184
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
星野 藍子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 講師 (10534406)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | うつ病 / ストレス / 育児 / 家事 / 介護 |
Outline of Annual Research Achievements |
育児や介護を中心とした家事労働に従事するうつ病女性の特異的なストレス状況の抽出と発生機序の解明を目的にインタビュー調査を実施、その結果を踏まえたアンケート調査を実施した。 インタビュー調査においては、その結果を質的に解明し、うつ病女性のみならず健常女性の育児や介護に伴うストレス状況についてその特徴を検討した。その結果、うつ病女性においては周囲の環境や、行っている労働に対して、うつ病の症状から起因する不安感やその状況に対する特異的な認知があり、それがストレスに影響していることが示唆された。一方で、健常女性・うつ病女性の育児においては、夫を中心とする協力者の質的な不十分性、子供そのものの行動により自身の生活や価値観が変化せざるを得ないことなどが特徴的なストレスであった。またそれらの問題に対する対処行動は、問題そのものへの対応ではなく、ストレスを発散させる行動が中心であることも特徴的であった。これらから支援者との関係性、女性の持つ価値観、労働の裁量権の低さなどが育児や介護を中心とする家事労働に特徴的であると考え、アンケートを検討した。 アンケート調査ではSSQ(ソーシャルサポート質問紙)をアウトカム指標とし、SCIラザルス式ストレスインベントリー、平等主義的性役割態度スケール短縮版(SESRA-S)、NIOSH職業性ストレス調査票の裁量権の測定部分を採用した。インタビュー調査と同様の対象者に対して実施した。 また最終年度にはフランス・イギリスでの作業療法士、もしくは精神科病院の医師と共同研究を目標に、研究内容を共有、各国の情報を収集した。 なお上記の内容に関しては、第51回日本作業療法学会、第一回アジア太平洋作業療法シンポジウム(APOTS)にて発表予定である。
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Research Products
(4 results)