2014 Fiscal Year Research-status Report
温熱刺激によって慢性心不全患者の骨格筋萎縮を予防する新たな試み
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26750190
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森本 陽介 長崎大学, 病院(医学系), 技術職員 (40534409)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 超音波画像 / 筋厚 / 再現性 / 骨格筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は温熱刺激による介入の安全性を検討する予定であったが、超音波画像における筋組織評価の信頼性が低いため、今年度は検査技術の習得を目的とした。具体的には、超音波検査の有識者による指導を受けた後、短期間で筋萎縮を呈しやすいと予想される心臓血管外科周術期症例を対象に経時的に大腿直筋および中間広筋の筋厚を計測し、臨床における検査技術の成熟を試みた。 その結果、周術期症例における術前と比較した術後の筋厚は様々であった。これには検査技術が影響していると考えられ、検査実施時の注意点を考察し、可能な限り術前と同様の画像を描出することに努めると個体差は減少し、検査技術は向上したと思われた。しかしながら、術後筋厚は術前よりも増加する症例も存在し、これは水分バランスによって骨格筋内に存在する毛細血管が拡張し、術後の筋厚は増加する可能性が示唆された。また、周術期における測定はベッドサイドの状況や意識レベルも異なるため、検査時の骨格筋の筋緊張などが異なることも考えられ、周術期特有の状況が検査を困難にすることが示唆された。 以上のことから、検査技術に問題はないが環境の異なる状況での経時的な検査は再現性が乏しいことが示唆されたため、今後は患者状態や検査環境を統一した状況で調査する方法論が望ましいと思われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初のデータ収集に至っておらず、予想以上に検査技術の習得に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は検査の再現性が保たれる方法論を再検討し、慢性心不全患者における骨格筋萎縮に対する温熱刺激の影響を調査する。
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Causes of Carryover |
平成26年度は予定していたデータ収集に至らなかったため、購入する物品が当初の予定よりも少なくなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成26年度に購入予定であった温熱刺激機器を購入する。
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Research Products
(13 results)