2014 Fiscal Year Research-status Report
認知症高齢者における社会的認知:子供の発達過程との比較検討とその臨床応用
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26750198
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Research Institution | Gunma University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
山口 智晴 群馬医療福祉大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50641461)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 認知症 / 社会的認知 / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
他者の意図理解などに関わる「こころの理論」を含む社会的認知(social cognition)は、人間が社会生活を送る上で非常に重要な能力である。この社会的認知がアルツハイマー病の進行とともに低下するとの指摘がなされているが、記憶や言語機能に障害のある認知症高齢者に対し「こころの理論」能力をいかに評価するかが問題となっていた。本研究では、既存のこころの理論とは異なり、記憶や言語学的側面の要素を排除した「こころの理論」課題の妥当性を検討すると共に、定型発達児におけるsocial cognitionの習得過程と認知症高齢者におけるそれら能力の障害過程との関連を検討することを目的とする。また、そこで得られた結果をケア職や介護家族に対する指導にも応用することを目的とする。 平成26年度は、定型発達児における「こころの理論」の発達過程と、認知症高齢者におけるアルツハイマー病の進行とそれら課題成績との関連について検討するための基本的なデータ収集を行った。 具体的には、こころの理論課題として筆者が新規に作成したY-FMET(Yamaguchi T, et al: Dement Geriat Cogn Dis Extra 2(1): 248-57, 2012.)を約160名の被検者の協力を得て(3~5歳の幼稚園児約70名と6~9歳の小学生約90名)データを収集することができた。また、健常高齢者、健忘方軽度認知障害の高齢者、アルツハイマー型認知症高齢者の同成績との関連について検討する準備が整った。暫定的な結果としては、定型発達児におけるY-FEMTの成績は月齢とともに向上し、小学校中学年頃にはおおむね作成することができるとともに、アルツハイマー病の進行とは負の相関を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
社会的認知の評価指標の妥当性検討については、データ収集が完了するに未だ至っていないが、計画当初より平成27年度までの間にデータ収集を行う予定である。定型発達児からのデータ収集は、市内の幼稚園や小学校の協力もあり150名以上の協力を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
計画に大きな変更は無い。平成27年度も継続してデータ収集を行うと共に、得られたデータの解析作業を行う。それを基に、論文化して成果を発表する作業を行う予定である。 また、ケア職や介護家族に対して得られた成果をどの様にレクチャーしていくか、園具体的方法について検討する予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度末に実施予定であった妥当性検証のデータ収集が実施できなかったため、その際に必要予定であった交通費を次年度に繰り越す必要が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度にデータ収集の際の交通費等に利用予定。
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Research Products
(2 results)