2014 Fiscal Year Research-status Report
オペレータやアスリートに負担のない非接触かつ非侵襲な3次元動作解析システムの研究
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26750260
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
明石 卓也 岩手大学, 工学部, 准教授 (50403655)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 健康・スポーツ科学 / スポーツバイオメカニクス / コンピュータビジョン / ヒューマンセンシング |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題の目的は,システムの設置や操作を行うオペレータおよびアスリートの負担が極限まで軽減された,三次元スポーツ動作解析システムの実現である.初年度は,主としてこれまでに開発してきた動作センシング技術の問題点の洗い出し,改善することに取り組んだ.具体的には,オンライン学習アルゴリズムを改良しつつ,頭部領域と手領域の追跡手法を提案した.この提案手法では,あらかじめ手動で追跡対象物体である頭部領域と手領域を選択し,それぞれの周りでポジティブサンプルとネガティブサンプルをサンプリングし,Haar-like特徴量を求める.高次元のHaar-like特徴量を圧縮するため,ランダム測定行列を用いている.これらの情報を分類器で学習することによって追跡を実現する.今回は,分類器として,単純な確率的分類器である,ナイーブベイズ分類器を用いた.これは処理速度を重視するためである.その結果,複数領域(頭部と手部)のリアルタイムでの追跡が可能となった.本成果に関して,平成26年度芸術科学会東北支部大会において学会発表を行った(Haitian Sun, Chao Zhang, and Takuya Akashi, "Hands and Head Tracking With Online Learning Algorithm", 26-05, 2015).次年度はこの手法を発展させ,本課題の目的を達成する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度では,新たに撮影した画像を用いて,オンライン学習を用いた追跡手法を改良することにより,頭部領域および手領域追跡手法を開発した.具体的には,ランダム測定行列をによる高次元のHaar-like特徴量を圧縮された情報を分類器で学習する.センシングアルゴリズムの問題点の洗い出しに時間を費やした.センシングアルゴリズムの改善の余地があるが,次年度でも引き続き,改善および動作解析アルゴリズムの完成に取り組む予定である.これらの,研究成果については,国内会議において,成果を発表している.以上の理由から,おおむね順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は,平成26年度からの継続してセンシングアルゴリズムの改善しつつ,主として動作解析アルゴリズムの完成を目標とし,全アルゴリズムの統合及び検証,検証に基づく全アルゴリズムの洗練化を実施し,最終的にはシステムオペレータ負担軽減の検証を実施する.複数カメラの利用を考え,徐々に台数を減らしていくことも考える.特に,オペレータの負担度を測定においては,負担度をチェックシステムを構築を検討し,チェックシステムの構築中に常に問題点・改善点などを検討し,開発にフィードバックさせてより完成度の高いシステム構築を目指していく.さらに,市販のモーションキャプチャシステムを操作との比較する予定である.また,継続して,学会発表やwebページによって,順次研究成果を発信する.
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Causes of Carryover |
人件費に関して,プログラミング作業やデータ収集および整理にかかる時間が想定より少なかった.調査・研究旅費に関して,岩手県内の学会に出席し,発表および調査・研究を行った.消耗品費に関しては,既存設備であるファイルサーバの容量に余裕があるため,大容量ハードディスクは平成27年度に購入することとした.また,当初想定したトナーなどの消費量が少なかった.以上の理由により,残額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度では以下の使用を計画している.調査研究旅費として,関東および九州方面における調査・研究を兼ねた成果発表(3日間×4,40万円),欧米もしくはアジア地域における国際会議での調査・研究を兼ねた成果発表(5日間×1回,30万円)を予定している.また,研究成果の論文投稿料(2件,20万円)や大容量ハードディスク(1台,9万円),プリンタトナー(各色1個,7万円)などの購入を予定している.研究補助の人件費として大学院生(2名以上,100万円以上)に対して研究協力謝金を支出する予定である.また,屋外におけるデータ収集,オンライン実験のため,ノートパソコン(1台以上,20万円以上)の購入を予定している.なお,研究経費が不足する場合は,運営交付金によって補填する予定である.
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Research Products
(1 results)