2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26750268
|
Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
隅野 美砂輝 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 講師 (60363652)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | スポーツ経営学 / スポーツ観戦者 / 感情的経験 |
Outline of Annual Research Achievements |
27年度は,仮説モデル生成のための研究を進めた.進捗状況としては,別の予定外の研究で7ヶ月の長期海外研修が入ったため,一部予定を変更して,研修期間の4月~11月は主に先行研究の検討を再度行った.5月下旬には研修先に近かったピッツバーグで行われた北米スポーツマネジメント学会に参加し,関連研究の情報収集を行った.発表演題中わずか1題であったが,スポーツファンの感情に焦点を当てた研究がみられた.これまでの先行研究の結果と同じく,感情が観戦行動に影響を及ぼしていることが確認されていたが,量的データでの分析が行われており,本研究で取り組む質的な手法を用いた研究は見られなかった. 帰国後の11月以降には,仮説モデル生成のための研究準備として,必要物品・消耗品の調達を行った.その後調査対象者の選定を行った.アンケートにより,特定の国内スポーツチーム・クラブのファンである学生5名を研究対象として選定した.研究実施に関しては,研究対象者と研究実施者の調査スケジュールの調整ができず,調査を行うことはできなかった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
学内公募の7ヶ月(4月~11月上旬)の海外研修(別課題)が入り,予定通り研究が進展しなかった.また,帰国後も,海外研修期間で不在中の業務(講義等)を一部行わなければならなかった.また,学内使令により勤務先大学のプロジェクトである国際スポーツアカデミープログラム実施の準備およびプログラム運営(3月上旬),グローバルスポーツリーダー育成事業 ヒューマンパフォーマンス&スポーツマネジメント研修の準備およびプログラム運営(2月上旬~3月下旬)もあり,当初予定のエフォートを確保できなかった.
|
Strategy for Future Research Activity |
まずは1年目の未遂行の仮説モデル遂行のための研究を行う.主に1)スポーツ観戦者が,応援するクラブやチームに対してスタジアムの内外においてどのような感情を体験してきたのか? 2)それらの感情がどのような場面や出来事によって生起されたのか? の2点についてインタビューを用いて質的なデータ収集を行い,スポーツ観戦者の経験する感情に関する仮説モデルを生成する. その後,2年目の27年度に予定していた,仮説モデル検証とモデル精緻化のための研究として,さらに5名程度の学生研究対象者を選定し,第1弾の仮説モデル生成の課題を踏まえた,Ver.2の仮説モデルを作成していく. これらの仮説モデル作成により,スポーツ観戦という消費行動のメカニズムの中で,具体的にどういった出来事が,スポーツ観戦行動にポジティブ(もしくはネガティブ)に影響を及ぼすような感情を生起させるのかを把握することに繋がり,プロスポーツマネジメントの現場に有益なサジェスチョンが得られるものと期待される.
|
Causes of Carryover |
予定外の7ヶ月の海外での長期研修および学内プロジェクトの命により,大幅に当研究実行にあたるエフォートが減少したことによる.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度行えなかった調査を27年度の前半までに行うことにより,その調査に係る費用を使用する. その後は当初の計画通り,27年度に予定されている調査も遂行し,研究を完成させる.
|