2016 Fiscal Year Annual Research Report
Longitudinal validation on factors affecting the Collective Efficacy
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26750270
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
池田 英治 山形大学, 地域教育文化学部, 講師 (70726877)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | collective efficacy / coaching / team performance / group dynamics / group function |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の研究実施計画は,27年度に実施できなかったCollective Efficacy Scale for Basketball Defense(CESBD)の有効性を検証するための本調査を行うこと,並びに,CESBO,Collective Efficacy Scale for Basketball Offense(CESBO),凝集性,一般性Collective Efficacy尺度の縦断的変容を調査し,その変容過程を検証することであった.
上記の課題を検討するために,まず,CESBDの妥当性・信頼性を検証した.大学バスケットボール連盟に所属する14チームの計267名(男性107名,女性160名)を対象に質問紙調査を行い,探索的因子分析を実施したところ,3因子24項目から成る尺度が抽出された.外部基準として幾つかの類似概念の尺度を用いて収束的妥当性を検討し,同時に,内部一貫性,安定性の検証を行ったところ,良好な結果が認められた.また,構成概念妥当性を検証するために検証的因子分析を行ったところ,適合度指標の値は概ね良好であることが認められ,その有効性が確認された.続いて,バスケットボール・チーム(対象:2チーム,30名)におけるCESBD,CESBO,凝集性,一般性集団効力感の縦断的変容(4カ月間)を調査したところ,1)CESBD,CESBO,凝集性はパフォーマンスによって有意に変動する,2)CESBD,CESBOと凝集性の変動は一致することが認められた.
研究期間全体を通して,客観的妥当性を有したCESBDを開発し,縦断的な調査を行い,集団の影響度を考慮した統計手法を用いて評価することで,集団変数としてのCEの変容過程が明らかになった,同時に,CEと凝集性とチーム・パフォーマンスとの関係性を改めて提示したという点において本研究の意義は見出される.
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