2016 Fiscal Year Research-status Report
球技スポーツにおけるコーチング支援のための映像処理手法の開発
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26750296
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Research Institution | Kobe City College of Technology |
Principal Investigator |
尾山 匡浩 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80583749)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ラグビー / シーン分類 / CNN / 選手追跡 / 試合映像 / コーチング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ラグビーにおけるコーチング支援のために(1)試合映像から所望のシーンを抽出する手法、(2)選手のパフォーマンスが評価可能になるための選手やボールの追跡手法をそれぞれ検討し、それらを組み込んだアプリケーションを開発する。H28年度は、H27年度に引き続き以下の項目を実施した。 (a)動画像からのシーン抽出実験:畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いてラグビーのシーン分類が可能か検討した。H27年度よりも学習枚数を増加させるとともに、既存のネットワークを導入することで精度の向上を実現することができた。また、このシーン検出に関する研究結果を国内の学会にて発表した。 (b)複数台のカメラを用いた試合映像の撮影:2台のカメラをコートが広く見渡せる場所に設置し、試合映像を撮影した。また、様々な条件下での試合映像を得るために複数回に渡って実施した。加えて、この映像から静止画の学習画像を手動で切り出し、アノテーションを行った。 (c)選手の追跡手法の検討:(b)で撮影した画像を用いてプレーヤーの追跡が可能か検討した。抽出方法としては、シーン検出と同様にCNNを用い、各プレーヤー自体を人として抽出することは実現できた。しかしながら、各個人を識別し、追跡することは困難であることがわかった。これを解決するためには、各選手の癖や体格などの情報をCNNに記憶させる必要があると考えられる。次年度はこれらの情報を自動で獲得できるかも検討していく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定では、H28年度において映像からボールの検出および追跡する手法についても検討する予定であったが、シーン分類の手法の検討に時間を取られてしまい、まだ検討できていない。しかしながら、検出を試みる手法自体は同一のものを利用する予定であるため、学習用の画像を用意することですぐに実験は可能である。現在、その準備を進めているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
H29年度は引き続き選手の追跡手法について検討するとともに、ボールの追跡実験も実施する。もし、複数台のカメラでの追跡が難しいようであれば、空撮映像を利用することも考えている。 これらが実現できれば、簡易なアプリケーションを作成し、実際の指導者に利用してもらいながら改良を行っていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
今年度は国際会議における発表が行えなかったため、計上していたよりも旅費が少なく、人件費も抑えられたため、トータルで未使用額が増加してしまった。また、深層学習を用いた解析を行うにあたり、解析時間短縮のためにグラフィックカードを複数購入したため、物品費が予定よりも多くなってしまっている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、学会発表を予定しており、また試合映像の撮影のため、これらの旅費を計上する。また、物品として、主にアプリケーション評価用のタブレットや追加でビデオカメラを購入する予定である。
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