2014 Fiscal Year Research-status Report
経皮的電気刺激を用いた新たな手法によるACL損傷メカニズムの再現と内的因子の影響
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26750315
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Research Institution | Osaka University of Health and Sport Sciences |
Principal Investigator |
下河内 洋平 大阪体育大学, 体育学部, 准教授 (80465632)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 前十字靭帯損傷 / スポーツ傷害 / ACL損傷 / 傷害予防 / 減速動作 / 衝撃 / 着地動作 / 球技スポーツ |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度における目的は、経皮電気刺激を用いて片脚着地における大臀筋の予備収縮のコントロール方法の確立を行うことであった。この実験において最も重要なことは、被験者に大臀筋の過度な予備収縮を生じさせた状態で、安全に片脚着地をしてもらい、それが膝関節に与える負荷を検証することである。安全にこの実験を行う上で最も重要なポイントは、地面反力の大きさに直接影響する着地前の跳躍もしくは身体重心の落下の高さと、経皮的電気刺激を大臀筋に与えるタイミングのコントロールである。 平成26年度は三次元動作解析システムの故障など、予測できない機械トラブルが非常に多く発生したことや、経皮的電気刺激から生じるノイズ対策に時間がかかったため、なかなか、実験方法の確立が進まなかった。しかし、試行錯誤の結果、①45cmの台から地面反力計上に両脚で飛び降り、②カウンタームーブメント型のドロップジャンプを行ったのち、③被験者が両腕を万歳の状態に挙上した状態で、指先から35cm上部に取り付けてある経皮的電気刺激装置の電源スイッチを押し、大臀筋を経皮的に電気刺激により収縮させ、④その後、片脚着地を行い3秒間バランスを取らせる、という方法で実験を行えば、ほぼ全ての人が安全に実験を行えるであろうという結論に至った。平成27年度は、この方法により、本実験を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の目的は、平成27年度に行う本実験を安全に行うための方法の確立であり、その目的はおおむね達成できた。機械トラブルなどから、思うように予備実験データを取ることが出来ず、申請書に記載したような人数からデータを取ることはできなかったが、実験の安全性や電気刺激のタイミングの確立はできたことから、おおむねプロジェクトは順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初は男性のみ被験者にするということであったが、実験の安全性に問題が無いという判断や、研究内容に独創性や新規性を出すという目的から、健康で膝に外傷・障害・既往歴を持ち合わせていない女性も被験者にすることに変更する予定である。実験は研究アシスタントだけでなく、本申請者も参加し、安全に配慮しながら、確実に実験を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由としては、機械トラブルのため、思うように予備実験が進まず、消耗品などの費用が予定よりも少なかったことが理由としてあげられる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は、本実験における被験者や研究アシスタントへの謝礼金や実験の消耗品に使用する。
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