2014 Fiscal Year Research-status Report
13C安定同位体比分析を用いた高強度運動時の骨格筋糖脂質代謝動態の定量解析
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26750316
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Research Institution | Morinomiya University of Medical Sciences |
Principal Investigator |
上田 真也 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 講師 (40616926)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 高強度運動 / 糖脂質代謝 / グルコース / 乳酸 / カテコラミン / 安定同位体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではシステム動態解析を用いて,高強度・間欠的運動種目の競技特性が高強度運動に対する骨格筋の糖脂質代謝機能の動的特性および糖代謝関連ホルモンの分泌に及ぼす影響について明らかにし,競技特性に応じたスポーツ選手の最適なパフォーマンス評価やトレーニング法の開発を目指す.初年度は一般人を対象とした,高強度運動負荷に対する骨格筋の糖脂質代謝反応のシステム動態解析とその評価について構築することを目的とした. 一般大学生を対象に,最大負荷wattを100%とし,最大負荷wattの80%の負荷量を本研究における高強度運動負荷と設定した.10分間の安静状態から高強度運動をステップ状に2分間負荷し,その後の回復過程についても観察した.血中乳酸および血糖については20秒毎に測定が可能であり,高強度運動開始1分後,いずれも急激に上昇することが確認できた.また,血中カテコラミンについては,高強度運動開始直前および終了直前に測定が可能であり,高強度運動に対する増加の程度については,個人差が大きいことが明確となった.実験中の呼気ガス濃度および呼気流量,心拍数,心電図波形のアナログ出力信号はすべて同期した後,サンプリング周波数200Hzでコンピュータ上にデジタル記録できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の根幹を担う13C安定同位体比分析を用いた運動時における糖脂質代謝応答の記録が,ハード面の未整備および手技の未成熟によって困難を極めたため.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降,本年度構築した実験プロトコールを用いて,サッカー選手および陸上長距離選手を対象に,高強度運動負荷に対する血中糖代謝マーカーの分泌動態を明らかにする.一方で,本研究の根幹を担う13C安定同位体比分析を用いた運動時における糖脂質代謝応答の記録が,ハード面の未整備および手技の未成熟によって困難を極めた.引き続き,13Cを標識したグルコースおよび脂肪酸の妥当な経口投与量や条件設定を探索し,高強度運動に対する糖脂質代謝反応の動的特性について評価できるシステムを構築する.
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Causes of Carryover |
実験の都合上,当初予定していたインスリンの測定に必要な血漿サンプルを得ることができなかっため,インスリンの測定予算を執行することができなかった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降の実験において,インスリンを測定するため,予算執行する.
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Research Products
(5 results)