2014 Fiscal Year Research-status Report
運動パフォーマンスによる認知機能スクリーニングの開発
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26750343
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Research Institution | Seijoh University |
Principal Investigator |
冨山 直輝 星城大学, リハビリテーション学部, 講師 (00367872)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 高齢者 / 身体機能 / 認知機能 / NIRS |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,認知機能が低下し始めた高齢者を早期に発見し支援する介護予防の重要性が指摘されている.一方,認知機能と運動パフォーマンスの関連性が先行研究から報告されていることから,本研究では,運動パフォーマンスによる認知機能スクリーニングの確立を目指す. 2014年度は,高齢者の認知機能を予測可能な運動パフォーマンステストの抽出について検討と,若年者3名を対象に前頭葉に特化したNIRSを用いて運動パフォーマンス中の脳血流量変化について調査した.その結果,認知機能と運動パフォーマンスの関連では,手順の記憶を必要とするパフォーマンステストと認知機能に関連が認められた.また,若年者を対象とした脳血流量の変化では,ダンベルを把持して肘の屈伸を繰り返すアームカールテストにおいて,負荷のない状態に比べ,前頭葉のオキシヘモグロビンの濃度が高まったことが確認できた. 今後は,高齢者に対してもNIRSを用いた脳血流量の変化を調査していく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は,運動パフォーマンスによる認知機能スクリーニングの確立を目指すことを目的としている.そのために,NIRSを用いた脳機能まで着目して研究を実施していく予定であるが,特にその実施において遅れがある.運動パフォーマンスを実施中にNIRSを測定する場合,その課題による反応であることを証明するための別課題を設定する必要があるが,その別課題をどのように設定するかで現在計画中であり,そのため十分なNIRSの計測まで至っていない.
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Strategy for Future Research Activity |
運動パフォーマンステスト中のNIRS計測のための別課題が設定できれば,計測可能となるため,若年者を対象にパイロットスタディとして,主課題とは異なる別課題設定を決定していく.
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Causes of Carryover |
本年度,NIRSを購入予定であったが,他の研究施設より借りることができたため,次年度使用額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
使用計画については,四肢体幹に取り付け可能な加速度計の購入により,運動パフォーマンス実施時の動きを詳細に調査できるように計画している.また,本年度得られた結果を次年度に行われる国際学会で発表する予定であり,その時の旅費等に使用予定である.また,本年度の結果について論文として執筆予定であり,その英文校正費として使用予定である.
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