2014 Fiscal Year Research-status Report
観光狩猟と地域資源管理の可能性―北海道における野生動物との共生に関する実証的研究
Project/Area Number |
26760021
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安田 章人 九州大学, 学内共同利用施設等, 助教 (40570370)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 観光 / 野生動物 / エゾシカ / 地域社会 / 持続可能性 / 北海道 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、北海道における観光狩猟と地域社会の関係を、住民の生活実践に基づいた観点から、 フィールドワークによって実証的に分析し、それによって、野生動物と人間社会の共生関係の 構築に対して、観光狩猟と地域資源管理がもつ可能性を明らかにすることを目指している。そのために、理論研究とフィールドワーク、調査地との協働と研究成果の社会還元を活動の柱としている。
1年目(平成26年度)は、1.文献渉猟、2.フィールドワーク、3.学会発表、4.学会誌投稿をおこなった。1.文献渉猟では、野生動物による農作物被害や、近年の狩猟活動に関する文献を購入し、考察をおこなった。2.フィールドワークについては、9月に調査地である占冠村で聞き取り調査を主とした現地調査をおこなった。特に、占冠村猟区の設定が完了し、その経緯や地域社会にもたらしうる様々な影響について、村内外の関係者から聞き取りをおこなうことができた。3.学会発表については、これまでの調査結果をもとに、7月に神奈川県横浜市でおこなわれた第18回国際社会学会にて審査を受けたうえで英語による口頭発表をおこなった。また、11月に愛知県犬山市でおこなわれた第20回「野生生物と社会」学会においてもポスター発表をおこなった。4.学会誌投稿については、「野生生物と社会」学会が発行する『野生生物と社会』にこれまでの調査結果をまとめた短報を投稿し、現在、審査結果待ちである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フィールドワークは、当初の予定より1回少ない夏にしたおこなえなかったが、計画していた通り、1.文献渉猟、2.フィールドワーク、3.学会発表、4.学会誌投稿のすべてを遂行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目となる平成27年度は、文献研究を進めるとともに、他地域との比較も含めたフィールドワークをさらに展開する。また、これまで参加したことがない観光学に関係する学会に参加、発表し、さらなる学術的発展と交流を目指すこととする。
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Research Products
(10 results)