2017 Fiscal Year Annual Research Report
Analyzing Meanings and Usages of Republicanism in Meiji Japan: Especially Focusing on Their Anglo-American Roots
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26770037
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
柴田 真希都 国際基督教大学, 付属研究所, 元・特別研究員PD (70722916)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 共和主義 / 内村鑑三 / 新島襄 / キリスト教 / クロムウェル / モリス / ソロー / ニーバー |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、前年度までに文献資料を通じて探索した日本における英米由来の「共和主義」、あるいはそれに準じるところの共同体思想の実態をより深く理解するため、海外現地調査によって資料を収集し、次年度以降の研究発表を準備する期間に充てられた。 7月にイギリスのケンブリッジ周辺とロンドン周辺を訪問し、日本の共和主義的思想に影響を与えた諸思想の資料調査を行った。ケンブリッジでは図書館での資料調査に加え、イーリーにあるオリバー・クロムウェルの生家跡を訪ね調査を行った。続くロンドンではハマースミスを拠点に、社会主義協会を立ち上げて労働運動と芸術の刷新を結び付けて日本の初期社会主義に影響を与えたウィリアム・モリスの足跡をたどり、各所で資料調査を行った。 8月はアメリカの各地をめぐる研究旅行を行い、明治日本において共和主義的思想の涵養に貢献した思想家の資料調査を行った。まずボストンを拠点にハーバート大学の図書館とコンコードの資料館で19世紀の思想家ラルフ・W・エマソンとその周辺の思想家、とりわけヘンリー・ソローの足跡と文献を調査した。続いて日本の共和主義的思想の立役者である新島譲や内村鑑三の思想を育んだアマーストに移り、アマースト大学の図書館やその周辺の資料館で19世紀後半の現地の思想状況を調査した。 最後にニューヨークに移動し、市立図書館を拠点にしながら、20世紀前半の日本の共和主義的思想に影響を与えたワルト・ホイットマンの足跡と資料の調査を行った。また、コロンビア大学を拠点に、戦中戦後のキリスト教的政治思想を理解するのに欠かせないラインホールド・ニーバーの資料調査を行い、明治のキリスト教的共和主義思想の継承と発展に関する論考の基礎資料を収集、整理した。
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Research Products
(1 results)