2016 Fiscal Year Annual Research Report
A study on musical direction in ko-shibai (low-class small theatres): the diversity of kabuki in modern Japan
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26770042
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
土田 牧子 共立女子大学, 文芸学部, 専任講師 (30466958)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 近代歌舞伎 / 音楽演出 / 小芝居 / 黒御簾音楽 / 陰囃子 |
Outline of Annual Research Achievements |
資料調査:松竹大谷図書館所蔵の杵屋花叟旧蔵付帳について、残りのデータベース化を完了した。付帳ごとに年代・上演年目・劇場・丁数・出勤俳優・場名などについて入力した。 音楽分析:小芝居における上演の音楽演出の解明として、大歌舞伎との比較、女役者中村歌扇の舞台の実態の解明を行った。前者については、『三人吉三』の「大川端の場」を大正として、大歌舞伎および小芝居の付帳と、SPレコードの録音から、音楽演出の比較を行った。その結果、劇場や役者による違いが明らかになった。前者についての研究成果は、本研究は、Conference of Meeting of East Asia Study Group (MEA) in International Committee of Traditional Music (ICTM)(奈良教育大学2014年8月)において、”The Musical Direction in Kabuki Performances by Onna-yakusha”と題して発表し、さらに調査を進めたものを、演劇学会大会(大阪大学2016年7月)における「女役者、中村歌扇が生きた近代―観客の視点から―」として発表した。後者については、中村歌扇の芸歴を詳細に調査し、また義太夫狂言における竹本(義太夫節)とセリフについて大歌舞伎との比較を行った。大歌舞伎との違いだけでなく、浄瑠璃本文との類似性、上方歌舞伎との類似性などが明らかになった。後者についての研究成果は、京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センターの『伝統音楽研究』13号(2016年6月)に「SPレコードに遺された小芝居の実態をめぐる一考察―中村歌扇の録音における義太夫節(竹本)とセリフを例に―」と題して発表した。
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Research Products
(3 results)