2015 Fiscal Year Research-status Report
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26770082
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Research Institution | Prefectural University of Kumamoto |
Principal Investigator |
大島 明秀 熊本県立大学, 文学部, 准教授 (50508786)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 和本 / 漢籍 / 肥後 / 熊本 / 蔵書印 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度に「第一稿目録」を出版した菊池市中央公民館蔵和漢籍については、引き続き詳細調査を行った。書肆、識語、蔵書印まで採録したこの調査は、現在全体の20%あたりまで進んだ。また、美里町恵照寺蔵和本についても仮の手書きカード目録を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
菊池市中央公民館蔵和漢籍については、既に「第一稿目録」を出版した上に、現在は詳細調査に着手しており、このまま継続的に作業していけば、最終年度内に改めて全体の分類目録が刊行できる見通しにある。また、懸案であった美里町恵照寺蔵和本についても、仮カード目録を作成したことにより、次年度はこれを整理した上で電子入力の段階に進むことができる状況であるからである。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは2016年4月14、16日の熊本地震による資料と保管環境の被害状況を確認する。被害が無い、もしくは軽微ならば、菊池市中央公民館蔵本については引き続き詳細調査に取り組み、美里町恵照寺蔵本についてはカード目録の整理と電子化を進める。一方、資料の被害が甚大な場合は損壊状況を記録し、また、保管環境の被害が大きい場合は適切な施設へ資料の移動を行った上で、可能な範囲で上記作業を進めていく。
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Causes of Carryover |
作業は順調に進行したものの、一方で調査出張に出る回数自体が少なかったため次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度助成金は、これまでと同様に、菊池市中央公民館および美里町恵照寺蔵本の書誌や伝来の背景を調べるために必要な文献・史料の購入と調査出張、ならびにデータ入力の謝金等に使用し、前年度未使用の繰越分については、必要な調査出張や耐震・減災関係の消耗品にあてる。
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