2015 Fiscal Year Research-status Report
〈旧訳〉を中心とした谷崎源氏テクストに関する基礎的研究―翻訳文学としての再検討―
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26770087
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
大津 直子 國學院大學, その他部局等, 助教 (40551031)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 谷崎源氏 / 草稿 |
Outline of Annual Research Achievements |
1、谷崎源氏新訳草稿』をテクストデータ化したパイロットスタディの作成 『谷崎源氏新訳草稿』は、六種類の草稿から成る。書き入れが錯雑している巻も少なくない。26年度、申請当初の『潤一郎訳 源氏物語』(〈旧訳〉)のテクストデータ化という計画を変更し、『谷崎源氏新訳草稿』のテクストデータ化を作成するという方針を立てた。27年度は、戦前の時局の中で削られた藤壺の物語とは関わらない「蛍」巻に着手し、パイロットスタディを作成した。書き入れの内容、書き入れられた順序、その影響を受けた本文の変容を追うことが出来るテクストデータを目指し、検討を重ねている。 2、谷崎源氏研究会シンポジウムの開催 標記のシンポジウムを平成27年3月5日、國學院大學にて開催した。その成果は、近々活字の形でまとめる予定である。詳細については、下記サイトを参照の事。 http://www.kokugakuin.ac.jp/info/kikou0400085.html
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
1、『谷崎源氏新訳草稿』のパイロットスタディを作成できた。 2、谷崎源氏に関するシンポジウムを開催することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
1、「蛍」巻のパイロットスタディを公表する。 2、昨年度のシンポジウムの成果を活字化する。
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Causes of Carryover |
研究計画執筆時から作業の内実が大幅に変更され、本年度は謝金の支出が減ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
『谷崎源氏新訳草稿』「蛍」巻のパイロットスタディ作成に携わってくれた作業従事者に対する謝金として支出する。
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Research Products
(5 results)