2016 Fiscal Year Annual Research Report
明治・大正時代の日欧演劇交流再考―イギリス・アイルランド演劇の生成と伝播を中心に
Project/Area Number |
26770111
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Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
日高 真帆 京都女子大学, 文学部, 准教授 (90407619)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 演劇 / 比較文学 / 比較文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究「明治・大正時代に於ける日欧演劇交流再考―イギリス・アイルランド演劇の生成と伝播を中心に」は、日本学術振興会による2014年度科学研究費補助金若手研究(B)に新規採択された4年計画の研究プロジェクトである。2016年度は、研究課題に則して国内外で資料収集や調査研究を進めた。特に、三島由紀夫によるワイルド受容について研究を深め、7月にはウィーン大学で開催された国際比較文学会第21回国際大会に於いて研究発表を行った。発表題目は "Languages of Salome: Wilde, Mishima and Beyond" である。 また、研究期間全体を通して、イギリス・アイルランド演劇を中心に関連する英文学作品やそれらの日本に於ける受容に関する資料を幅広く収集し、先行研究の調査も行った。その成果として、2015年1月には、谷崎潤一郎によるワイルド受容について論じた "Portraits on the Human Body: Japanese Adapttions of Oscar Wilde by Junichiro Tanizaki" が(英国)Oscar Wilde Society の学会誌 The Wildean: A Journal of Oscar Wilde Studies 第46号に掲載され、その後、本論文のスペイン語訳が国際的学術雑誌 Me Cayo el Veinte 31号に掲載された。 また、これまでのワイルドの作品研究の総括を行うと共に、原作への理解と日本に於けるワイルドの作品受容への理解を繋げるべくワイルドの作品研究を幅広く行い、異なるジャンルの作品間の関連性についても分析を深めた。その研究成果として、2016年3月に開文社出版より英文単著 "Oscar Wilde Reappraised: Fiction and Plays" を出版した。
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Research Products
(1 results)