2018 Fiscal Year Annual Research Report
A cross-linguistic study of number systems and their relationship to grammatical and informational structures
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26770135
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
野元 裕樹 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (10589245)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 類別詞 / 数 / マレー語 / ベトナム語 / コーパス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の当初の目的は、私が提案した、伝統的な単複二項対立に代わる、4範疇から成る基本的数範疇体系(単数[1]、2種類の一般数[1以上]、複数[2以上])の仮説の妥当性を以下の3つの観点から論証・検証することであった。①一部の言語の複数形に見られる特定性(specificity)に関わる特徴が、類別詞を含む表現にも見られるかを調べ、類別詞を数標示と分析できるかどうかを明らかにする。②「一般数」を表す表現を認定するための通言語的に有効な客観的手順を確立し、一般数に2種類あるのかどうかを明らかにする。③4範疇仮説に基づき、文法・情報構造に関わる現象を捉え直し、伝統的数体系による記述と説明力を比較する。 本年度は、日本学術振興会の頭脳循環を加速する戦略的国際研究ネットワーク推進プログラム「危機言語・少数言語を中心とする循環型調査研究のための機動的国際ネットワーク構築」および国際的な活躍が期待できる研究者の育成事業「国際ネットワークを活かした危機言語・少数言語の調査研究を主体的にリードする研究者の育成」により構築したコーパス検索システムMALINDO Conc を活用し、ベトナム語で類別詞が必要ないとされる構文について、マレー語・日本語ではどうかを調べた。その結果を 2019年2月にベトナム社会科学アカデミー言語学院にて発表した。共通点も多いが、言語間に違いも観察された。また、一般数を含む数体系は、ベトナムの言語学者にも腑に落ちるものであることが確認された。
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Research Products
(10 results)