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2014 Fiscal Year Research-status Report

戦後の日本語教育の位置づけと「発展」への過程―政策と教育実践の関連をふまえて

Research Project

Project/Area Number 26770181
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

川上 尚恵  神戸大学, 留学生センター, 講師 (60507713)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
Keywords留学生教育 / 日本語教育 / 戦後 / 政策・制度 / 問題
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、戦後の留学生受け入れに焦点をあて、戦後の日本と海外との国際関係をふまえて、留学生受け入れ政策及び留学生教育の実態を解明することを目的とした。戦後の留学生受け入れにおいては日本語教育の効果が求められたことにより日本語教育に関する施策が広く行われることとなった。上記の目的を達成することを通し、戦後の日本語教育の「発展」の過程を追った。
資料調査と分析による成果の一部を留学生教育学会研究大会において発表した。発表では、戦後初期の留学生教育の問題を確認した上で、留学生受け入れ制度や関連する施策の変遷から、それらの問題にどう対処していったのかを明らかにし、留学生教育の素地がどのようにして作られたのかを検討した。留学生受け入れの改善、拡充をめぐっては国際機関や経済関係機関等からも多大な期待がもたれていた。戦後の留学生受け入れ政策には日本の経済的発展を見込んだ戦略的要素が強く反映していた。留学生受け入れの経過を観察すると、当初の制度設計の甘さが問題を惹き起こし、長年に渡る問題への対応を余儀なくされていたと言える。留学生の受け入れが戦略的なものであったことは、教育的・実際的側面が十分に考慮されないまま拙速に制度が開始されたことにつながったと考えられる。
また、留学生教育の問題に対しては、日本の政府及び関係諸団体の対策を取り上げ、制度、送り出し国での調査、日本語教育といった三つの観点から考察した。戦後の留学生受け入れはその開始当初から、国際関係から教育、生活に至るまで多岐に渡る問題が噴出した。政府が対応すべき問題については関連制度の「改善」が頻繁に行われており、政府関係省庁は制度の変更によって問題へ対応しつつ、送り出し国の調査を行う事で国別の実態を把握しようとしていた。日本語教育の分野では専門家集団である学会への協力や教科書等の発行に関与した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画においては、(1)日本の政策と国際関係、(2)日本への技術研修生・留学生受け入れの経緯と実態、(3)日本語教育の「問題」への対応、といった三つの大きな課題を設けたが、本年度は(1)の課題と(2)の留学生受け入れの経緯と実態について基礎調査と分析を終えており、学会での研究発表を行った。

Strategy for Future Research Activity

上記の課題のうち、今後は(2)の技術研修生に関する調査と(3)の課題に関する調査を行うと同時に、(1)~(3)について詳細な分析考察を行う。

Causes of Carryover

妊娠・出産のため、海外学会参加、資料調査等の計画に変更が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

海外学会参加、資料調査等を行う。

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 戦後の留学生教育の問題と制度・政策の変遷―1950~60年代を中心として2014

    • Author(s)
      川上尚恵
    • Organizer
      留学生教育学会
    • Place of Presentation
      東北大学(宮城県仙台市)
    • Year and Date
      2014-08-08 – 2014-08-09

URL: 

Published: 2016-06-01  

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